出版社内容情報
絵本作家・塚本やすしさん自らの経験をもとにした、親と子の情愛の物語。必ずやたくさんの人の胸を打つだろう傑作の誕生です。─ものがたり─
舞台は高度成長期、町工場の家がひしめく東京の下町。
少年は、“いちごのショートケーキ”を見に、毎日のように町のお菓子屋さんに足を運んでいた。買うでもなく、ただ見るだけの日々。ケーキ屋のおばさんは不思議に思いながらも、そんな少年を見守りつづけていた。
ある日、なけなしのお小遣いを握りしめ、少年は、念願のいちごのショートケーキを買いに行く。それは、だいじな人を守るための、少年の一途な想いと決意にあった・・・・・・。
ほしいものが簡単に手に入る世の中になり、それは、子どもたちの生きる世界にもさまざまな影響を及ぼしています。便利で豊かになったかにみえる一方で、知らずに失っているものがあります。
知恵と工夫で誰かを幸せにすることがもたらす、深い喜び。だいじな人を守りたいという素直な気持ち。ほしいものを手に入れるまで、ひたむきに何かを続け、待ち、辛抱すること──絵本作家塚本やすしの少年時代の逸話を通して、現代の暮らしで得がたくなった心のひだを伝える一冊です。
塚本 やすし[ツカモト ヤスシ]
塚本やすし
1965年、東京都生まれ。絵本作家。公益財団法人 日本文藝家協会会員。
主な絵本●がんばるぞう(金の星社)●とうめいにんげんのしょく
じ(ポプラ社)●いのりの石(文・こやま峰子/フレーベル館)
●うんこ(詩・谷川俊太郎/ディスカヴァー・トゥエンティワン)●いきものとこや(アリス館)●せんそう 昭和20年3月10日 東京大空襲のこと(文・塚本千恵子/東京書籍)●そのこ(詩・谷川俊太郎/晶文社)その他多数。
エッセイに、猫とスカイツリー・下町ぶらぶら散歩道(亜紀書房)
著者等紹介
塚本やすし[ツカモトヤスシ]
1965年、東京都生まれ。絵本作家。公益財団法人日本文藝家協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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