内容説明
筆者が学生時代からライフワークとするフルトヴェングラーのみならず、ワルター、クナッパーツブッシュ、シェンカー、ブルックナーなどを独自の視点から語る。また対談、音楽時評、演奏会評論、そして著者の名を世間に広く知らしめることになった佐村河内事件に関する論考なども収録。テーマは多岐にわたるものの、筆者自身の実践と経験から生まれ、かつ強い問題意識と信念に貫かれた音楽論集。
目次
1 尊敬するマエストロたち(ワルターへの思い、音楽への思い;ブルックナー 偶然的でない人間的な音楽を期待する ほか)
2 私の演奏論(改訂版は面白い;管弦楽に編曲されたブルックナーの「アダージョ」 ほか)
3 対談(音楽で一番大切なことは(×甲斐正雄)
我々の内面がしかるべく熟してはじめて、感動がある(×宇野功芳))
4 音楽時評と演奏評論(ウォークマン文化論;死にいたる病 ほか)
5 佐村河内事件(「全聾の天才作曲家」佐村河内守は本物か;佐村河内問題とは何だったのか ほか)
著者等紹介
野口剛夫[ノグチタケオ]
1964年、東京生まれ。中央大学大学院(哲学)、桐朋学園大学研究科(音楽学)を修了。作曲を別宮貞雄に師事。月刊『音楽の世界』編集長、昭和音楽大学講師を経て、現在、東京フルトヴェングラー研究会代表、同管弦楽団指揮者。2014年、『新潮45』(2013年11月号)掲載の論説「“全聾の天才作曲家”佐村河内守は本物か」により、第20回「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞」作品賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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