内容説明
歌舞伎に女形は必要か否か。これは、永遠の問いでなければならない。女形の存在の根本に係わる問いであり、女形が負っている宿命みたいなものである。「十八代目中村勘三郎の芸」の著者による、歌舞伎の本質に迫る本格評論、第二弾。
目次
序 たおやめぶりの戦略―五代目玉三郎小論
第1部 女形の哀しみ(女形の哀しみ―歌舞伎の女形の宿命論;女形の誕生;女形芸の実のなさについて ほか)
第2部 バロック的なる女形(バロック的なる女形;本当は怖い「道成寺」―「娘道成寺」の白拍子花子;獅子物舞踊のはじまり―「鏡獅子」の小姓弥生後に獅子の精 ほか)
第3部 女形の現在・未来(女形のファルス―六代目歌右衛門小論;扇雀の美しさ―女形の写実の美について;演劇におけるジェンダー―「十二夜」での菊之助の二役)
著者等紹介
山本吉之助[ヤマモトキチノスケ]
昭和32年2月生まれ。会社勤めの傍ら、歌舞伎・音楽などの評論活動に従事。平成13年1月より、サイト「歌舞伎素人講釈」において、インターネットを主体に評論を発信している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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