感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
田中寛一
12
４短編。「西蓮寺の参詣人」はミステリー作品で、いったいどこに消えたのか、なぜ３人が？などと思いながら読み進めていた。最後に意外な結末が待っていた。幕末から明治はじめの頃を描いた、福岡藩の「贋札つくり」「明治金沢事件」も面白かった。幕末はどの藩も借金にまみれていてどのように立て直すかが、大きな課題であった。「贋札」とは！また「金沢」の事件は政治体制の変化による歪みも大きかったのだろう。「赤穂浪士」の影響がこんなところにもあったとは。2025/07/01
