出版社内容情報
「わたし、どうして、こんなにせっせと働いているのかしら?」
誰に見張られているわけでもないのに、 夫の小言を恐れて、完璧な家事をこなす自動操縦の毎日。
58歳の専業主婦・陽子さんの平穏な日常は、一人息子が連れてきた彼女みやちゃんによって一変する。 「俺様」な息子の態度に直面したとき、30年間夫の顔色をうかがい、お利口な”黒子”として生きてきた陽子さんの心に、初めて強烈な違和感が芽生え ……。
当たり前のように家族を支えてきた日々の愛おしさと、その裏にある寂しさにそっと光をあてる、「あなた」の心に深く寄り添う物語。
【目次】
内容説明
58歳の専業主婦・陽子さんの平穏な日常は一人息子が連れてきた彼女、みやちゃんによって一変する。「俺様」な息子の態度に直面したとき30年間、夫の顔色をうかがいお利口な”黒子”として生きてきた陽子さんの心に、初めて強烈な違和感が芽生え…。『オレンジページ』連載時より話題の作品が単行本化!
著者等紹介
山内マリコ[ヤマウチマリコ]
1980年富山県生まれ。小説家。2012年『ここは退屈迎えに来て』(幻冬舎)で地方都市に生きる若者のリアルを描いて鮮烈なデビューを飾り、注目を集める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
星群
85
〝離婚なんかしませんよ。もう一度、結婚し直しましょう〟ずっと、黙々と家庭を支えてきた陽子さん、目覚めるの巻。みたいな感じですかね。はい無理です、別れて自立しますじゃなくて、やり直すってとこがいいですね。わがまま息子もまだみやちゃんと繋がってるみたいで、この2人もどうなるかわかりませんね。陽子さんが喜ぶ未来がくるかも。まぁ、どう転んでも、私はヴィーガンにはならないと思いますが。2026/08/28
Ikutan
75
専業主婦で家事をきっちりこなす陽子さん。ひとり息子が彼女を連れてきて、テンション上がるが、破局。原因は自分の子育てだった…。短くてあっという間に読めるけれど、山内さんらしくジェンダーフリーを意識させられる作品。ひと昔前までは、陽子さんみたいな夫や息子に尽くす良妻賢母は主婦の鑑だったけれど、まぁ、確かに、これでは夫も息子もわがままで薄情に。結婚相手の家に言ったら、彼と母親の関係をチェックするのは大事だね。アニマルウェルフェアって知らなかったよ。ヴィーガンにはなれないけれど、考えさせられたな。2026/08/31
竹園和明
44
主人公は58歳主婦の陽子さん。溺愛し育てた息子洸太郎が彼女を連れて久々に帰省して来たものの、その後2人は破局。原因は何で、母親の陽子さんはそこから何を思いどう行動したか。…ジェンダーフリー主張の強い著者らしい作品だ。陽子さんは長年、陰で夫を支える的な生き方をして来たが、それを見て育った息子も母親含め女性に高圧的な態度を取るようになっていたとは…。自分の育て方が間違っていたと恥じる陽子さん。だがそこからが本作の本分だ。“気づき”が彼女自身を変えて行く。革命を煽る作品ではない。変革は自分の中で起こすのだ。2026/08/30
布遊
39
図書の係りの人に薦められて読んだ本。わたしも専業主婦世代だから、共感する部分は多かった。イラストがかわいらしい。2026/07/28
sayuri🍀
27
chapter7編で構成された連作短編集。文字も大きく、177頁と短いので一気に読めた。主人公は58歳の専業主婦・陽子。家族は男尊女卑的思考を持つ夫と、俺様気質のわがまま息子。昭和の価値観そのままのスタイルにウンザリする。ある日、陽子の自宅に息子の彼女・雅が訪れた事をきっかけに、陽子は自身の人生へ疑問を抱き始める。この雅のキャラがいい。思慮深さを持ちながら、思った事を丁寧に伝え、凛として生きている。特に大きな出来事は起きないが、陽子の年代に近い方なら共感できる点が多いはず。気付きを経て前進する陽子に乾杯!2026/07/08




