出版社内容情報
幅広い分野で活躍する注目の作家・くどうれいんによる「食べること」にまつわるエッセイ集。「オレンジページ」の人気連載と河北新報での東北エッセイ連載に書き下ろしを多数加えた、心にひびく48編。
内容説明
作家・くどうれいんによる「食べること」にまつわるエッセイ集。雑誌『オレンジページ』の人気連載と河北新報で東北エッセイ連載に書き下ろしを多数加えた、心にひびく48編。
目次
第一章 湯気を食べる(湯気を食べる;ディル?;それはまかない ほか)
第二章 風を飲む(萩の月;ほや;菊のおひたしと天ぷら ほか)
第三章 自炊は調律(自炊は調律;たまご丼;パン蒸し ほか)
著者等紹介
くどうれいん[クドウレイン]
作家。1994年生まれ。岩手県盛岡市出身。中編小説『氷柱の声』で第165回芥川賞候補に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シナモン
103
くどうれいんさん、最近よく目にするので読んでみた。「できたて」にこだわらず献立も日々淡々とくり返し同じもので大丈夫な私には眩しすぎた。自分、歳とったんだな、と実感。エッセイも若い人のは合わなくなってきて寂しい。2025/04/25
ゆみのすけ
31
くどうれいんさんの食エッセイ。「食べること」を大切にしている彼女のエッセイは料理への愛情と感謝、食事を共にしたご主人やご友人への愛しさや労りが詰まっていて、こちらも読むだけで満たされる。そして、料理は体の栄養になるだけでなく、「心の栄養になる」ということをしみじみと感じた。好きなのはストレスに立ち向かうため、ざらざらぼりぼりと食べた「柿ピーの短刀」。不安が鎮座しそうな時に部屋に飾った明るいレモンの「棚に檸檬」。福岡のうどん、せり鍋、東北の日本酒。食べたいものも増えた。2025/03/30
季鈴
12
さっそく作って食べたくなった。食材の瑞々しさや弾けるような美味しさが伝わってくる文章だからわくわくする。旬の食材を食べた時の喜びと「そわそわ」する季節の感触が堪らない。自炊が好きなんでしょって決めつけられたら自炊は趣味じゃなくて自分を「調律」することと著者はキッパリ言い切る。その潔さも良かったな。パンを”蒸す”と”飲める”らしい。これはちょっと体験してみたいでしょ。2025/05/04
アカツキ
11
食べ物エッセイ。美味しい話が盛り沢山。やっぱりれいんさんの食べ物話は面白い。特に好きなのは夫が出てくる話。美味しいと喜ぶ二人のやりとりに和む。そして、好きな食べ物問題。古賀及子さんを思い出す。みんなあれこれ考えているのね。私は単純に美味しいと思うもの(鍋物と麺類)、自分の中で流行っているもの(人参とコーンの炒め物)、今食べたい気分のもの(ワッフル)のどれかを気分で適当に答えている。2025/04/12
いとう・しんご singoito2
11
少しづつ、大事に読んできたけど、ついに読了。手土産を入れた紙袋の「すんとした紙の匂い」P200とか手作りマヨネーズが「うんとおいしかった」P64とか、いつもの鮮烈な「れいんちゃん」節が至るところで炸裂。堪能させて貰いました。2025/03/21