内容説明
日本共産党が元気だ。共産党の勢いには相応の理由がある。例えば「政治とカネ」に対する毅然とした態度だ。舛添要一前都知事の「政治資金疑惑」では機関紙の赤旗が火付け役となった。国民の人気も高い。一方で政府・公安当局は「共産党は暴力革命を諦めていない」として破防法の監視対象から外していない。結党から創立94年を超えた共産党、その「躍進」と「不都合な過去」の真実に迫った。
目次
序章 躍進の影に隠された二冊の書
第1章 コミンテルンの指導の下で
第2章 暴力革命と特高
第3章 愛される共産党
第4章 レッドパージと武装闘争
第5章 宮本顕治は何をしたのか
第6章 共産党はどこへ行く
著者等紹介
栗原直樹[クリハラナオキ]
昭和50年東京都生まれ。中央大学経済学部国際経済学科卒業。元衆議院議員公設第一秘書。秘書時代は主として地元選挙区を担当し、会合出席、集会の動員、旅行の見送りなどに奔走。知事選等の地方選にも従事した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
安閑坊喜楽
1
日本共産党は【ブレない政党】【平和の党】【民主的】など、自称を含めこのように見てしまっている国民もいますが、 真っ赤な嘘です。 戦前~戦後を通じて【暴力革命】を実行し、 日本各地で多くの警察官や一般国民が殺傷されました。 日本初の銀行強盗も日本共産党が行ったもので、 現在、共産党はこれらの暴力革命は一部の急進派が 行ったものと主張していますが、党の主要幹部が主導したものでした。 日本共産党は未だに被害者への謝罪もなしです。 2016/11/21
hexia
1
共産党の歴史は転向と粛清、スパイと密告の歴史に他ならない。現在の日本政界では最も古いこの党の歴史を、主要人物に注目し分かりやすくコンパクトにまとめた良書である▼反面、共産主義経済理論や各総会でのテーゼを比較検討した言及はほとんど無い。「大研究」と銘打っておきながらとは思うが、紙幅の関係もあるので仕方ないね▼共産党は自画自賛しているほど無謬でもないし、主張が首尾一貫しているわけでもない。そのことがよく分かる良い入門書だと思う2017/08/13
白山手賀
0
確かに、政界の片隅に居場所を保ち続けている理由は、自分の誤りを、一切認めないことにあるとも思える。変わらなければ生き残れないとはよく言われるが、変わらないことが、生き残っている理由とは、とても逆説的。2021/05/10