名将乃木希典と帝国陸軍の陥穽

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名将乃木希典と帝国陸軍の陥穽

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  • サイズ 46判/ページ数 216p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784865812879
  • NDC分類 210.67
  • Cコード C0095

出版社内容情報

愚直な名将の勝利と空論参謀の惨敗!

司馬遼太郎は小説『坂の上の雲』で、日露戦争時における満州軍第三軍の司令官・乃木希典と参謀長・伊地知幸介を無能の愚将としてこっぴどくこきおろしている。そのうえ、昭和の帝国陸軍の暗黒と、ノモンハン事件、太平洋戦争敗戦の源は彼らにあるとした。

しかし資料によると乃木軍が、日露戦争の勝利に大きく貢献している。はじめは、主攻を助けるために旅順のロシア兵を封じ込めるだけの「備え」的な役割であったが、その後海軍を助けるため、また主攻に加勢するために旅順を陥落させ、最終的には自分たちが主攻となり、奉天会戦を勝利へと導いたのだ。

一方で、司馬は陸軍大学教官のドイツ人・メッケルを絶賛したが、陸軍大学で脈々と引き継がれた「メッケル軍学(攻撃重視・火力軽視・補給無視)」は、やがて陸軍参謀の服部卓四郎、辻政信、瀬島龍三によって昭和の破滅をもたらす。

本書は、多数の資料で司馬史観の「欠陥」を立証し、日露戦争以降の帝国陸軍の戦いの真相も明らかにする。

内容説明

帝国陸軍の愚の系譜を史実で再検証!司馬遼太郎の小説『坂の上の雲』で、無能の愚将として描かれた乃木希典と伊地知幸介。しかしさまざまな資料を読み解くと、まったく別の事実が浮かび上がってくる―司馬史観の「欠陥」、日露戦争から昭和の敗戦にいたる帝国陸軍の戦いの真相が明らかに!

目次

序章 日本陸軍の愚の系譜(昭和の敗戦の原点;明治の帝国陸軍とドイツ軍学)
第1章 日露戦争:旅順攻防戦(金州・南山の激戦;旅順をいつ攻めるか;旅順第一回総攻撃;旅順第二回総攻撃前哨戦;旅順第二回総攻撃;旅順第三回総攻撃)
第2章 日露戦争:遼陽・沙河会戦(遼陽会戦;沙河会戦)
第3章 日露戦争・奉天会戦(相次ぐ作戦変更;決着)
補章 史実から目をそらした司馬史観(ノモンハン事件の実相;太平洋戦争に見る日本戦車の戦闘力)

著者等紹介

鈴木荘一[スズキソウイチ]
1948年、東京に生まれる。近代史研究家。1971年東京大学経済学部卒業後、日本興業銀行にて審査、産業調査、融資、資金業務などに携わる。2001年日本興業銀行を退社し、以後歴史研究に専念、「幕末史を見直す会」代表として、活動している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

GOTI

5
☆☆☆司馬遼太郎は「坂の上の雲」において日露戦争における203高地で数万の将兵を失った乃木希典を愚将と言う。そしてドイツから派遣された軍政家メッケルやその弟子、児玉源太郎それに連なる辻政信、服部征四郎、瀬島隆三らを高く評価している。しかし著者は広く小説が読まれることによって通説となっている司馬史観を痛烈に批判し、日露戦史を詳らかにすることで乃木を名将としています。確かに辻ら無能な参謀がノモンハン、インパールやガダルカナル等で数万の兵を死地に送り込み、自らは厚顔にも戦後を生き残っています。2023/12/28

Tomo

5
司馬遼太郎の「坂の上の雲」というのは不思議な小説で、秋山兄弟と正岡子規の話はストーリーが踊りますが、ページを連ねた日露戦争はどんな風に戦闘の趨勢が変わったのかよく分からない…作者の何らかの前提を説明するために言葉が継いでいっているようで、なんでこんな結果になったのか不明というモヤモヤした気持ちになります。この本では戦闘経緯の変遷の説明になる事実が明らかにされていて、やっと理解できた部分が多かったです。結論ありきで歴史を語ってはいけないのだなぁ、と感じました。2021/03/17

toriarii

2
司馬遼太郎の「坂の上の雲」やエッセイ等の明治、昭和の帝国陸軍の記載には問題があると指摘した本。ボリュームは抑えているため読みやすいが、著者の結論へ読者を導くように著作が構成されているため、司馬遼太郎の作品や、通史としての日本近代史(陸軍史)知識がないと頭にある知識の情報交換が行われるだけなので要注意。エピソード集としては面白いトピックもある。2021/04/04

bondo

0
ナイス不要。司馬遼太郎を毛嫌いするのは、判るけど、司馬遼太郎と対談したことが、あるのか?と思いました。誰か答えを教えてください。 乃木さんは、損な方ですね。 興味のある方はどうぞ(☆) 2024/02/10

れんと

0
事実は一つであっても、その解釈は一つではない。それが歴史を学ぶ面白さでもあれば、怖さでもある。ネットが当たり前になる前は、著名人やマスコミ、日本政府、アメリカといった強い影響力を持つものが言ったことが、常識とされてきた。解釈の幅が狭く、真実を知るには専門家にならなくてはいけなかった。でも今は違う。しかし、日本全体の考え方を変えるには時間はかかるだろう。そういう意味でも司馬遼太郎の罪は大き過ぎる。2023/05/05

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