出版社内容情報
なぜ歴代トップが独裁、腐敗に陥るのか!
2018年11月、ゴーン逮捕の衝撃が世界中に走った。1999年、ゴーンは日産COOとして瀕死の日産をV字回復させ、カリスマ経営者と絶賛された。著者はゴーン革命が絶賛されていた2004年から、その経営手腕に疑義を呈し実態を書いてきた。また、日産は3人の独裁者(川又克二、塩路一郎、石原俊)が経営を壟断してきた過去をもつ会社であり、ゴーンの日産入りもその改革のためであった。しかし、救世主も結局独裁者になった。日産は独裁体制が生まれやすい企業風土の会社だ。カリスマ頼みでトップに対峙できず、やりたい放題を許してしまう--日産は日本企業の縮図でもある。
本書は日産独裁経営の系譜をたどり、企業統治のあり方を問うもの。労組トップに君臨し経営介入した塩路一郎、塩路を利用しいびつな経営体制を容認した川又克二、塩路憎しのあまり経営危機をもたらした石原俊、そして救世主から強欲独裁者になり果てたゴーン。連綿と続く権力抗争と腐敗の不毛地帯に出口はあるか。
内容説明
なぜ歴代トップが独裁と腐敗に陥るのか!ゴーンの正体は強欲な独裁者!川又、塩路、石原、ゴーンと続く権力抗争と腐敗の不毛地帯。いびつな企業統治の歴史に出口はあるか!前々からゴーン経営を否定していた著者が緊急書き下ろし!
目次
第1章 成果なきゴーン経営(バブル後に有利子負債4兆円の窮状;北米リース損失で一気に崖っぷちに ほか)
第2章 2人の天皇の君臨―川又克二・塩路一郎(日産自動車創業前史;公職追放、大労働争議からの再出発 ほか)
第3章 改革という名の権力抗争―石原俊(「俺は40歳代で社長になってみせる」と公言する男・石原;国内販売で失敗、海外重視に転換 ほか)
第4章 コストカッターから独裁者へ―カルロス・ゴーン(権力維持装置としてのアライアンス;統括会社がアライアンスを決定する ほか)
第5章 日産よ何処へ行く(羽田空港で身柄確保;カルロス・ゴーン逮捕 ほか)
著者等紹介
有森隆[アリモリタカシ]
経済ジャーナリスト。早稲田大学文学部卒。30年間全国紙で経済記者を務めた。経済・産業界での豊富な人脈を生かし、経済事件などをテーマに精力的な取材・執筆活動を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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