内容説明
月という物体は、古来より多くの人が詩や文学で語り、科学者は物理現象として究明してきた。本書は、文学者としての著者が、物理と文学を融合して、「人間にとって月とは何か」を描いた渾身の労作である。
目次
第1章 動く月(月は動いているか;月の光は目に見えるか;月はどうして遠くを思わせるのか;月は遠いか近いか)
第2章 月光の装い(月下の眺めは鮮やかか;月光で個は識別できるか;正午に月は見えるか;月の矢は太陽を射るか;着衣の月)
第3章 芭蕉の月、蕪村の月(芭蕉が明石・須磨で見たのはどのような月であったか;芭蕉は「方向」音痴であったか;御油・赤坂の句の「作者」はどこにいたか;蕪村の「月は束に」の月はどのような月か)
第4章 低い月、高い月(低い月、高い月;月天心とは;年間をつうじて月の高度はどのように推移するか;月はどこから昇りどこに沈むか)
著者等紹介
津川廣行[ツガワヒロユキ]
1951年青森市に生れる。2017年4月大阪市立大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。