感想・レビュー
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ラウリスタ~
9
アラン・コルバンの原点といえる著作。博士課程に入った若きコルバンはフランス中央部の畜産が盛んな田舎、リムーザン地方を割り当てられ、オーラルヒストリーを収集する。1866-67年(五月革命の前年)に、1830年代(戦間期、世界恐慌、デフレ誘導政策)の政治的立場についての記憶を尋ねていく。コルバンがどのように無名の人々の歴史を語る歴史家になっていったのか、その方法論を獲得する途上の彼が、どのようにインタビューし、そこから予想外の記憶を引き出すか(イギリス、イタリア、ドイツ人への当時の印象)、臨場感ある読書。2023/10/29