感想・レビュー
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tamami
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「列島文明圏の深部から芽吹いた風土資産を引き継ぎ、それを未来へ向けて精錬し、ホンネの日本都市を作るときがきた。」(P225)。まちづくりについての本は夥しいが、東西古今のその歴史を踏まえて、風土風景がもつ歴史的、哲学的意義にまで踏み込んでそれを語った本は多く知らない。経済の原理だけに囚われがちな現代の風景を、私も生き皆も幸せに生きるために蘇らせる、まちづくりの原理と方法が語られる。キーワードは「風景、風土」。その街を見る人に、住む価値のある風景・風土と思わせるようなまちづくりが大切なのではないだろうか。2021/10/24