感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
43
読み友さんの感想を読んで。著者の刺繍絵本を通じ活動については多少知っていましたが、自伝は初めて。飾らず、気持ちが伝わってくることばです。宇梶剛士さんは息子さんなんですねえ。教育現場での差別をはじめ、子ども時代の体験には本当に胸が痛みます。死ぬまで「さしすせそ」の発音が下手だったという奄美出身の祖父は子どもに出自を話さなかったそうですが、差別があったんだろうなあ。目を背けてはいけない、そして願いを無視してはいけない問題に対峙し続ける著者に敬意を表します。2023/11/08
おはなし会 芽ぶっく
12
5か月ぶりの例会。【テーマ アイヌの本の持ち寄り】旭川の某高校の郷土部(アイヌ文化)が毎年発刊する「上川アイヌ研究」の紹介もありました(我が子が通う高校なんです)。全員がマスク着用・消毒・密にならないように心がけての例会でしたがとても盛り上がりました。感染予防に注意を払い、毎月行いたいです。2020/06/23
えりまき
9
2020(223)「氷結の森」「侵略者」「熱源」とアイヌに触れたところに、たまたまテレビで紹介されていた「大地よ!」にご縁をいただき読みました。小学生の頃、祖父から「アイヌの人と会った」とお土産にマリモを貰ったのが最初の出会い。神秘的で神聖なイメージがあったので、実は迫害や略奪、いじめがあったのを知りショックでした。どうしてお互いを敬えないのか…。静江さんの長男は俳優の宇梶剛士さん。2020/09/12
さいちゃん
8
アイヌ民族の子孫として生を受け、差別といじめに苦しみながら苦難を乗り越え86歳の現在に至るまでアイヌ精神の復権のために挑み続ける自伝。アイヌ精神の大地、水、火、風など自然を敬う生き方の意義を、強いしかし静かな波でぐいぐい攻めてくる。詩やぼろ布で絵を描いた「古布絵(こふえ)」や先住民としてアメリカハーバード大学や世界各地での講演で述べられた言葉もそのまま記されている。アイヌ民族の辿ったひどい差別の実態を知り衝撃を受けるとともに著者の強い精神力にも衝撃と感動を覚えた。2020/06/19
芋煮うどん
4
懸命に生きる素晴らしさに敬服したが、それはわたしが他人だからだろう。2020/08/30