内容説明
「気候」そのものを初めて歴史学の対象とし、自然科学と人文科学の総合を果たした嚆矢の書、『気候の歴史』から37年。「アナール」第三世代の第一人者が、氷河の規模の記録、年輪、ブドウの収穫期・品質、小麦の作況等のデータを駆使して、気候の変動が人間社会に与えた影響を緻密に追跡。本巻は、「小氷期」を含む13~18世紀を描く。
目次
第1章 中世温暖期、おもに一三世紀について
第2章 一三〇三年頃から一三八〇年頃 最初の超小氷期
第3章 クワットロチェント―夏の気温低下、引き続いて冷涼化
第4章 好天の一六世紀(一五〇〇年から一五六〇年まで)
第5章 一五六〇年以降―天候は悪化している、生きる努力をしなければならない
第6章 世紀末の寒気と涼気―一五九〇年代
第7章 小氷期その他(一六〇〇年から一六四四年まで)
第8章 フロンドの乱の謎
第9章 マウンダー極小期
第10章 若きルイ一五世時代の穏やかさと不安定さ
第11章 一七四〇年―寒く湿潤なヨーロッパの試練
結論
著者等紹介
ル=ロワ=ラデュリ,エマニュエル[ルロワラデュリ,エマニュエル] [Le Roy Ladurie,Emmanuel]
1929年生。アナール派の代表的な歴史家。名門のリセ、アンリ4世校を終えたのち、高等師範学校に進んで歴史学を学ぶ。1955年、南フランスのモンペリエ大学に赴任し、近世、近代フランス史を研究、講義。高等研究院第6部門研究指導教授を経て、1973年、ブローデルの後任としてコレージュ・ド・フランスに迎えられ、現在、同名誉教授、フランス学士院会員、元フランス国立図書館長
稲垣文雄[イナガキフミオ]
1949年東京生まれ。1974年東京外国語大学外国語学部フランス語学科卒業。1977年東京教育大学大学院文学研究科修士課程修了。1982年パリ第八大学博士課程満期退学。長岡技術科学大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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