内容説明
戦後70余年、未だ日ロ間で平和条約が締結されないのはなぜか?北方領土返還は如何にして実現可能か?旧ソ連からプーチンに至るロシアの対外交渉を、交渉学の諸理論から紐解き、対ロ外交の修羅場を経験した専門家の証言をもとに緻密に分析・検討し、日ロ関係の展望を考察する。
目次
第1部 交渉の一般理論―米欧諸国での発展(交渉とは何か―交渉の種類;交渉は「芸術」か、「科学」か;交渉の決定要因は何か;交渉が必ずたどる三段階;文化は、交渉に影響する;異文化間交渉を成功させる方法)
第2部 ロシア式交渉―なぜ、特異なのか(変化と連続―帝政、ソビエト、プーチン期;ロシア人の交渉観―戦争と交渉は同一カテゴリー?;プーチンの交渉観―弱い者は打ち負かされる;株式会社“ロシア”のビジネス交渉;対露経済交渉の必勝法)
第3部 日本式交渉―なぜ、ユニークなのか(交渉嫌い、交渉回避;独自の交渉法;対ロ交渉に成功するノウハウ;北方四島返還のチャンスはあった;プーチンvs阿倍―どちらが最終的勝者?)
著者等紹介
木村汎[キムラヒロシ]
1936年生まれ。京都大学法学部卒。米コロンビア大学Ph.D.取得。北海道大学スラブ研究センター教授、国際日本文化研究センター教授、拓殖大学海外事情研究所教授を経て、北海道大学および国際日本文化研究センター名誉教授。専攻はソ連/ロシア研究。2016年、第32回正論大賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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