内容説明
「板画家」棟方志功を世界的注目へと導き、孤高の書家・井上有一の評価に先鞭をつけた「行動的美術評論家」が、30年以上にわたって書き綴ってきた、井上有一、同時代美術、美術市場そして現代社会をめぐる随想を初集成。
目次
序 日本の近代化を考える―「書画」と「絵画」、「造化」と「造形」の違いを通して
1 井上有一をめぐって
2 美術界の潮流に
3 美と世相
4 雑篇
あとがき―『六月の風』の最終頁、一冊に
著者等紹介
海上雅臣[ウナガミマサオミ]
1931年、東京に生まれる。ウナックトウキョウ主宰、国際美術評論家連盟会員(2013年退会)。同時代の作家を対象として批評活動を行い、同時に展覧会開催や作品集刊行等、紹介・普及にも積極的に取り組んでいる。1949年、18歳で棟方志功(当時47歳)の版画を買ったのを縁に、ヴェニス・ビエンナーレ国際大賞を得るまで7年間、棟方志功の画業を整理し、4冊の本をまとめる。1966年、壹番館画廊開設(~1971)。1971年陶芸界の異才八木一夫、トーマス・バイルレ等、伝統と革新の批評テーマを確立。特筆すべきは井上有一に関する一連の仕事で、カタログレゾネ『井上有一全書業』全3巻を編集刊行。2002年、行動的美術評論家の範を示したとして、日本現代芸術振興賞を受賞。17~25歳の間は神林良吉の名で活動した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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