出版社内容情報
若者たちへ――子どもにも、人生を決めなければならない時がある。
ナチの学校への進学を推せんされたデーケン少年は言った、「ぼくは、行きません」――わずか12歳の少年が命がけで選んだ道、それは「生と死を考える」原点となった。死生学者デーケン神父の少年時代を、同時代を生きた彫刻家、池田宗弘が描く。妹の死、機銃掃射で九死に一生を得たこと――後の思想と実践につながる少年時のエピソードを、心の奥に届く絵物語に。
オールカラー[小学校高学年から大人まで]
アルフォンス・デーケン[アルフォンスデーケン]
企画・原案
池田 宗弘[イケダムネヒロ]
イラスト
堀 妙子[ホリタエコ]
著・文・その他
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たかこ
49
デーケン先生は1959年に来日し「死生学」を日本に広めた方、上智大学名誉教授。「悲嘆のプロセス12段階」を学ぶ中で生い立ちが気になったのでこちらの本を。神父となられる前の出来事、幼い妹の死、戦争での親友の死、ナチのエリート養成学校に行かないという選択、教会での図書係、日本26聖人のひとりルドビコ茨木との出会い、戦闘機の機銃掃射にあい九死に一生得た出来事…。「死への準備教育」「死を見つめることは、生を最後までどう大切に生き抜くか、自分の生き方を問い直すことだ。」。猫ガブリエルが良い。2024/05/28
かおりんご
25
絵本。第二次世界大戦中、三度身近に死を経験した神父さんの体験談が、元になっています。何気ない日々を大切にしないといけないし、自分が正しいと思う信念は曲げてはいけないと思いました。ナチスの話もちょろちょろ出てくるけれど、詳しくは語られないので、自分で調べらるようになる高学年か中学生くらいからかな。2019/09/22
ツキノ
11
(E-550)1959年に来日、上智大学教授として死生学を教え「生と死を考える」ことをライフワークとしているデーケン氏の伝記。章立てがあり読みやすい。4歳の妹を病気で亡くし、空爆でとなりの家の親友一家が焼死、ナチのエリート養成校の入学を拒否、教会の図書室の本で日本の聖人殉教者を描いた本と出会い、魂を揺すぶられる。戦争を生き延びたドイツ人の人生、細かく描かれた絵と共に強い印象を残す。2019/09/27
それでいいのよ
1
日本26聖人、ルドビコ茨木、初めて知りました。2021/10/23
たくさん
1
戦時中のことを繰り返したくなくても知らない世代の人はそれをやっぱり肌で感じていないもんなあ。2019/02/10