出版社内容情報
芸能とは何か? 伝統とは何か? 能狂言最高峰の二人の対話
世界最古の歴史を誇る伝統芸能である「能」と「狂言」。同時代を生きてきた現代最高峰の二人が、傘寿を迎えた今、偉大な先達の教え、到達した芸境、そしてそれを次代にいかに受け継いでいくかを縦横に語り合う。伝統の高度な継承と、新作へのたゆまぬ挑戦を併せ持つ二人の、稀有な対話の記録。
野村 四郎[ノムラシロウ]
著・文・その他
山本 東次郎[ヤマモトトウジロウ]
著・文・その他
笠井 賢一[カサイケンイチ]
編集
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
がんちゃん
1
芸談が面白いのは、その領域に達している人だからこその言葉を聞けるからです。単にそれを見聞きしたという知識だけではなく、身体運動を伴った自分の言葉として獲得したものだからこその深みがあるんですね。これがまさに芸の重みということでしょうか。何の裏打ちもない、薄っぺらで、独りよがりの、訳知った言葉が氾濫しているように見える昨今だからこそ、本物の言葉を聞きたくなるんですよ。2019/03/03
O. M.
0
能の野村四郎師、狂言の山本東次郎師の対談。戦争を経験した世代は厳しさが違うという感想です。きつい練習を逃げずに続けること。本番前の楽屋(普段)から緊張感をもって立ち居振舞うこと。慢心せず常に内部で葛藤し努力すること。分野は違えど、仕事に対する真摯な姿勢をお聞きすることで、自分への刺激になりました。2019/06/02
おふみ
0
能、狂言といった「型」があって伝統もあるものは先代のものを守る為に厳しい稽古をしなければならないが、守るだけでなくて、受け継いできたものをさらに発展させていくという側面があることがわかった。日本人なのだから、いつか能楽を見に行きたいです。2019/05/25