出版社内容情報
人情、情欲、風俗、煩悩の描写に堕した“軟弱”な近代文学を超克せよ
キリスト者として近代日本を根源的に批判した内村鑑三をはじめ、「歴史」を血肉化した大佛次郎、マルクシズムから「神」へと「転向」した島木健作、「批評」を徹底的に賦活した北村透谷、そして異形のキリスト者たる父を精神的に継いだ田中小実昌など、明治以降の日本の精神史において主流たりえず、神・歴史・自然に正対する「義」の道を歩んだ人物たちの系譜を描き出す。近代が黄昏を迎えつつある今こそ放つ、「硬文学」再興宣言!
新保 祐司[シンポユウジ]
著・文・その他
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
でろり~ん
1
初著者。なんともはっきりしない読後感でした。その人物に魅力を感じているから取り上げて書いているんでしょうけれどちっとも伝わってきませんでした。好い、良いというのが前提になっていて、書き連ねることによってむしろ引き下げてしまっている感さえあります。評論というジャンルは本当に死んでしまっているのかもしれませんね。義の人とアウトサイダーというのをどう捉えているのでしょうか。義の人は誰でもアウトサイダーだと言いたいのか。多くのアウトサイダーの中の義の人を取り上げたつもりなのか。この人の講義はつまらないでしょうね。2020/04/03