出版社内容情報
近代日本の歩むべき道を構想した男
勝海舟「おれは今までに天下で恐ろしいものを二人見た。横井小楠と西郷南洲だ」――
坂本龍馬や西郷隆盛、勝海舟、吉田松陰らに大きな影響を与え、激動の幕末・開国期において世界を視野に収めつつ「公共」の思想を唱導し、現代にも通じる民主国家・平和国家への道を提示した思想家・横井小楠(1809-69)の評伝、遂に公刊!
小島 英記[コジマヒデキ]
著・文・その他
1 ~ 2件/全2件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HH2020
5
◎ 予想外に読みやすくおもしろかった。ですます調で書かれていることもそう感じた理由のひとつだ。横井小楠は明治維新の前後に卓越した見識で我が国の進むべき道を示した人物である。かの勝海舟をして「恐ろしい人物」と言わしめた。副題の「未来を紡ぐ人」はまさに小楠の世界的視野や構想力の先見性を表している。小楠の生涯を描くことで幕政から新政府へと激動の時代の流れを改めて知ることができる。この混乱期には坂本龍馬をはじめ多くの優秀なる人材を暗殺という形で失ったが小楠もまたそのひとりだ。次の大河ドラマに採用してくれないかな。2019/02/23