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出版社内容情報
中国史上最高のリベラリストの決定版評伝! 中国でいま甦る胡適とは何者か?
米国でJ・デューイにプラグマティズムを学び、帰国後は陳独秀、魯迅らと文学革命を推進。北京大学教授、のち学長に就任。マルクス・レーニン主義を批判し、蒋介石に接近して第二次世界大戦中は駐米大使を務める。中華人民共和国の成立で米国に亡命。1950年代前半、中国では大規模な胡適批判運動が起こったが、今なお中国のリベラリストたちに根強い影響を与える思想家の初の本格的評伝。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きいち
28
胡適。中国の伝統的な知とデューイ直伝のプラグマティズムをもとに、国民党からも共産党からも独立、主義や権威によらず、激動の時代に立ち向かおうとして(現時点では…プラグマティストだもの)果たせなかった偉大な知性。その生涯を丁寧に追った大部、読み応えがすごい。◇何より魅力的なのは、個人を政府からも社会からも超越させ、その具体的な問題についての模索に最大の価値を置くところ。性急に根本的な課題解決を求める人びとの中でブレない。文学者としての専門を守りつつ、社会に対しても真摯に働きかける姿勢も。2019/12/22
BLACK無糖好き
18
色々な思想が洪水のように中国に流れ込んだ20世紀の初頭、自由主義(リベラリズム)的思想を中国で発展させようとした胡適に関する研究。アメリカでの経験、とりわけデューイのプラグマティックな社会哲学・政治哲学から多くの影響を受けたようだ。多くの知識人たちとの関係や、蒋介石、毛沢東との関係なども言及されており、胡適の政治的、社会的、思想的な考えの経歴を辿りながら、中国の激動の近現代史を追体験できる。そしてここでも中国の思想家が、政治との関わりにおいて、いかに厳しい立場に立たされるかが描出される。2018/12/21
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