内容説明
「歴史学の危機」と、その後。「構造」「数量」「心性」という従来の歴史叙述の柱が再検討に附されたのち、歴史学はいかなる「批判的転回」を迎えたのか。表象、行為者、ミクロなどの対象に再注目した、R・シャルティエ、F・アルトーグ、M・オズーフ、J‐C・シュミットらの論文を収録。
目次
マレー半島における時間と空間の概念(一九八六年)
世論の誕生―アンシァン・レジーム期の政治と世論(一九八七年)
工場労働者の空間と経歴―二十世紀前半のトリノの場合(一九八七年)
政治と社会―ファシスト・イタリアとナチス・ドイツにおける権力の諸構造(一九八八年)
表象としての世界(一九八九年)
沈黙、否認、寓話化―ポルトガル文化におけるアルカセル・キビール大敗北の思い出(一九九一年)
時間と歴史―「フランス史をどう書くか」(一九九五年)
イマーゴの文化(一九九六年)
共和国理念と国民の過去についての解釈(一九九八年)
身体、場、国民―フランスと一九一四年の侵攻(二〇〇〇年)
世界と国民の間―アジアにおけるフェルナン・ブローデル的地域(二〇〇一年)
中国における正義の意味―新たな労働権を求めて(二〇〇一年)
自然の人類学(二〇〇二年)
指揮者―権力の実践と政治的隠喩(二〇〇二年)
著者等紹介
グルニエ,ジャン=イヴ[グルニエ,ジャンイヴ] [Grenier,Jean‐Yves]
経済史。社会科学高等研究院教授
浜名優美[ハマナマサミ]
1947年生。早稲田大学大学院文学研究科フランス文学専攻博士課程単位取得満期退学。南山大学名誉教授。専攻は現代文明論・フランス思想(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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