出版社内容情報
龍馬はどのような日本を構想していたのか?
暗殺の直前、由利公正と新政府構想を語り合った坂本龍馬。大阪造幣局に代表される、龍馬のリアリズムという新たな面を引き出す。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
華形 満
3
たまたま行きつけ図書館の新刊本紹介で見かけたので衝動借り。龍馬の足跡を、資料をつまびらかに紹介する事で明らかにしていく大学講義の副読本的な一冊。第六章の龍馬と三岡八郎の新政府財政構想が興味深く読めた。ただ理想の為に突っ走るだけではなく、理想実現の為に必要な経済的基盤も、まるで一流商社のプロジェクトの様に強かに練られていた事実に驚かされる。龍馬の構想の歴史的意義を再認識させられる一冊。2015/12/28
みぃくん
1
龍馬の研究本として最良。資料を通じて当時のことがありありと想起させ面白い。歴史は個人の実績のみ追いかけてもつまらない。多種多様な想い、偶然必然の積み重なりがたった一つの結果が存在する。この本は、多くの資料を提示してあり深く読み込むほど面白さが増す良本。2016/01/03