出版社内容情報
サルトルは、いかにして“サルトル”を生きたか。
数多あるサルトル評伝のなかでこれが決定版!! 幻の決定版サルトル評伝が遂に完訳!
歴史、社会、思想のすべてをその巨大な渦に巻き込んで、自ら企てた“サルトル”という試みを生ききった巨星、サルトル。既存の文法を破壊し、打ち立てた新しい規範をまた破棄し、無限の闘いに捧げたその生涯を、作品に深くくいこんで描く畢生の大著! 自らの内部で輝く知性のみを恃んで生きる世紀の天才・サルトルを描ききった、世にもダイナミックな伝記。
【著者紹介】
●アニー・コーエン=ソラル(Annie Cohen-Solal)アルジェリア生。伝記『サルトル――その人生』が国際的なベストセラーを博した後、1989年に初渡米、駐米国フランス大使館文化参事官としてニューヨークに滞在。画廊主レオ・カステリとの出会いにより、芸術の世界へと興味が移る。大学教授として、そして文化史家として、芸術家の社会史に集中することによって、この分野を豊かなものにしてきた。2001年、アメリカ絵画の分野で、芸術アカデミーのベルニエ賞を受賞、またレオ・カステリとその仲間たちに関する著書が、最高の現代芸術の本のための文化芸術賞を獲得。ポンピドゥー・センターの館長アラン・セバンの特別顧問を務めた他、「大地の奇跡 2014」の委員を務めた。最近の著書“New York Mid-Century 1944-48”, “Mark Rothko: Toward the Light in the Chapel”は、4言語で刊行される。2009年、ニューヨーク・シティのフランス領事館にて、駐米大使ピエール・ヴィモンによりレジオン・ドヌール勲章を与えられる。
内容説明
“全体的知識人”とは何か。1945年~、各国訪問、来日、ノーベル賞辞退、…死。「世界をこそ所有したい」―社会、思想、歴史のすべてをその巨大な渦に巻き込み、自ら企てた“サルトル”を生ききった巨星、サルトル。“全体”であろうとしたその生きざまを、作品に深く喰い込んで描く畢生の大著が、満を持して完訳!
目次
第3部 サルトル時代(一九四五年~一九五六年)(パリ―実存主義の到来;ニューヨーク―サルトル・イズ・ビューティフル;機関室にて;具体的なものとの二度目の衝突;二度目の行き詰まり;鳩と戦車)
第4部 目覚める人(一九五六年~一九八〇年)(みなさんは素晴らしい…;反逆の対抗フランス大使;アンタッチャブル;フローベールと毛沢東主義者たちの間で;モンパルナス・タワーの陰で)
著者等紹介
コーエン=ソラル,アニー[コーエンソラル,アニー] [Cohen‐Solal,Annie]
アルジェリア生まれ。ソルボンヌで文学博士を取得。ポール・ニザンの伝記『ポール・ニザン、不可能なコミュニスト』が、アメリカの高名な出版人、アンドレ・シフリンの目に留まり、サルトルの伝記執筆のオファーを受ける。1989年に初渡米、駐米国フランス大使館文化参事官としてニューヨークに滞在。その後、芸術の世界へと関心を広げ、アメリカ絵画に関して旺盛な研究・執筆活動を進めつつ、欧米各国の有名美術館での特別展企画運営、フランス内外の大学での講義など、幅広く活躍している
石崎晴己[イシザキハルミ]
1940年生まれ。青山学院大学名誉教授。1969年早稲田大学大学院博士課程単位取得退学。専攻フランス文学・思想(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。