出版社内容情報
「異端」かつ「正道」をゆく
推理する楽しみ
★異端や定説など「諸説」を論理的に整理、数々の謎や論争を検証しながら「なるほど、こう考えれば合点がゆく」という道筋を示す、哲学者ならではの画期的な一冊。
★歴史という「作品」を読み解きながら、独自の日本史像を提示する。
▼ヒミコの国(=ヤマイチ国)は九州北部に、ヤマト王朝は大和にあり。
▼縄文期、日本の中心は本州東北部にあった? 東北王朝もあった?
▼聖徳太子は蘇我(大王家)一族。『三経義疏』は真筆? そもそも太子は実在した?
▼初代天皇は天智。2回あった〝皇位〟簒奪事件の真実--大化の改新と壬申の乱。
▼日本書紀は、日本国創建の自画像であり、対唐、対新羅、独立宣言。誰が編纂?
▼「倭の五王」とは何か? 蘇我氏はなぜ「悪人」にされるのか? …………
★本文より……縄文時代と弥生時代の交差を考え、朝鮮半島との連鎖を考えると、5~6世紀頃、「日本」列島には、最低ヤマト倭国(九州王朝?)、大和国(近畿王朝)、そして、東北国(?)の成立を考えることも可能だろう。……
内容説明
歴史という「作品」を読み解きながら、独自の日本史像を提示。異端や定説など「諸説」を論理的に整理、数々の謎や論争を検証しながら「なるほど、こう考えれば合点がゆく」という道筋を示す。
目次
第1章 「上古」史は「伝奇」か?(「邪馬台国」はなかった―「邪馬台国」論争;「邪馬台国」は「卑字」である;「朝貢」外交とは?;縄文期、日本の中心は本州東北部にあった?;聖徳太子は「架空」の存在?;天上から天皇へ)
第2章 「大化改新」の謎―聖徳太子とは誰か?(「聖徳太子」の「正体」がわかれば、古代史の謎が解ける?;倭国とは何か?;倭の五王;蘇我氏が、日本の歴史上最悪の「悪人」である、とされるが、なぜか?)
第3章 古代史の中の天皇制国家―ニューバージョンの天皇(近江政権から飛鳥政権へ;天武が「デザイン」し、持統が大和朝廷の「基礎」を築く;日本書紀を編纂したのは誰か?)
第4章 歴史の「学」―日本「正史」(岡田英弘―世界と日本の歴史を総体把握する「原理」を提示;宮崎市定―比較文化論の「威力」=「皇帝」と「天皇」はどう違うのか?;古代史、中世史、近世史の「特質」を知るために;日本紀と古事記批判―山片蟠桃『夢之代』)
第5章 歴史「読本」―日本「外史」(渡部昇一『日本の歴史』―外国人にも読ませたき日本通史;渡部以前;頼山陽『日本外史』―英雄伝)
著者等紹介
鷲田小彌太[ワシダコヤタ]
1942年、白石村字厚別(現札幌市)生。1966年大阪大学文学部(哲学)卒、73年同大学院博士課程(単位修得)中退。75年三重短大専任講師、同教授、83年札幌大学教授、2012年同大退職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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