出版社内容情報
科学の発展を歴史的に追いながら、いかなる分野がどのように国家の暴力装置と連動してきたのか? 本来政治とは無関係だったはずの学問ないし専門的言説が、どうやって政治と接続し、巧妙に利用されていくのか、必読文献を読み解きながら明らかにしていく。
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内容説明
学問や専門的言説は、どうやって政治と接続し、巧妙に利用されていくのか?科学の発展を歴史的に追いながら、それが国家の暴力装置と連動していく過程を、必読文献を読み解きながら検証していく。
目次
序・ダーウィン前夜―差異と変異を説明する試み
進化論―ダーウィンの位置
絶滅論とキュヴィエ
適者生存と遺伝形質における優劣―スペンサーとメンデル
禁忌と侵犯、あるいは本能と精神医学
国民(Nation)の登場をめぐって
社会の優生学的編成
反ユダヤ主義とシオニズム
科学者と戦争―フリッツ・ハーバーの仕事
厄介者たちの計画的かつ合理的な処理
ナチスの暴虐とカオスの生成
死の大量生産システムとその意味
殺人の敷居―戦争は万人を殺人鬼にする?
粛清の嵐とそのなかに開花した徒花
2つの結語―ゲノムとテロル
著者等紹介
澤野雅樹[サワノマサキ]
1960年生まれ、明治学院大学教授。専門は社会思想、犯罪社会学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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