出版社内容情報
なぜロシア・プーチンは「国際社会」に従わないのか? 鍵は21世紀型新・戦争概念「世界内戦」にある。これは、19世紀までの「国民戦争」、20世紀の「世界戦争」とは違う概念で、ウクライナ-ロシアの戦争、中国の大国主義は、この概念ぬきには理解できない。
「例外社会」論で、この事態を10年前から予見していた論客が、「世界内戦」とともに世界規模で進む「没落する中流」とその事件、戦後日本社会の欺瞞、空洞化を指摘する。
21世紀の「本土決戦」、「世界国家なき世界」へ向かう具体的道筋とは?
【世界内戦】とは――国際社会にメタレヴェルの権力を析出することで、国家間の戦争を終わらせ恒久平和を達成しようという世界史的な展望を見失ったまま、泥沼化した戦争が蜿蜒と続いていくのが二一世紀という時代です。しかも戦争は主権国家と主権国家の戦争ではなくなっている。…国家間の取り決めである戦時国際法など完全に無視した、無茶苦茶な軍事行動を平然と続けるようになる。(本文より)
内容説明
ウクライナ戦争、中国の覇権主義、アメリカのトランプ現象、欧州のポピュリズム…世界史的転換を読み解く衝撃の社会思想!なぜロシア・プーチンは「国際社会」に従わないのか?鍵は21世紀型新・戦争概念「世界内戦」にある。「例外社会」論で、この事態を予見していた論客が、「世界内戦」とともに世界規模で進む「没落する中流」とその事件、戦後日本社会の欺瞞、空洞化を指摘し、新たな指針を提案する。
目次
第1章 「世界戦争」から「世界内戦」の時代へ(「例外状態」と「世界戦争」をどこから考え始めたか;一九世紀までの秩序ある「国民戦争」;第一次大戦と「世界戦争」の始まり ほか)
第2章 戦後社会の欺瞞と没落する「中流」(「本土決戦」のやり直しと連合赤軍事件;「革命戦争」の行方;二一世紀の「本土決戦」 ほか)
第3章 「世界内戦」としてのロシア‐ウクライナ戦争(「ロシア‐ウクライナ戦争」をどう考えてきたか―「世界内戦」における三つの戦線;ウクライナ戦争における三つの要素;ロシア・中国の大国主義が意味するところ ほか)
著者等紹介
笠井潔[カサイキヨシ]
1948年東京生まれ。79年『バイバイ、エンジェル』でデビュー。98年編著『本格ミステリの現在』(国書刊行会)で第51回日本推理作家協会賞評論その他の部門を受賞。2003年『オイディプス症候群』(光文社)と『探偵小説論序説』(光文社)で第3回本格ミステリ大賞小説部門と評論・研究部門を受賞
佐藤幹夫[サトウミキオ]
1953年、秋田県生まれ。2001年よりフリーランスとして、執筆や雑誌・書籍の編集発行に携わる。1987年より批評誌『飢餓陣営』を発行し、現在55号(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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