内容説明
聾唖に苦しんだ一人の身障者として、「からだ」と「ことば」によってすべてを一から問い直した竹内敏晴。彼は、あくまで「前に出る」ことをやめない向日的な人でもあった。―演技レッスンによって劈かれる人間の可能性に向けて、人と人との出会いを演出し続けた「レッスンする人」の、生涯の全貌に迫る書き下ろし評伝。
目次
第1章 竹内敏晴とその時代―あるいはなぜ、いま、彼を語るのか
第2章 七八年/レッスン、あるいはエチュードの感触
第3章 存在論的な根拠―生い立ちと、その物語性について
第4章 浦和中学と旧制第一高等学校
第5章 マイナスからの出発/戦後の連続性
第6章 ことばが劈かれたとき
第7章 レッスンの検証としての湊川
第8章 拾遺
著者等紹介
今野哲男[コンノテツオ]
1953年宮城県生まれ。編集者、ライター。横浜市立大学文理学部中退。78年竹内敏晴演劇研究所に入所。79年「竹内スタジオ」による兵庫県立湊川高校公演「田中正造」に俳優として参加。その後、演劇現場を離れ、月刊『翻訳の世界』編集長を経て99年からフリーランスとして活動。「光文社古典新訳文庫」創刊にかかわる。現在、上智大学文学部英文科非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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