内容説明
AIが発達し、善悪の判断ができる「道徳ロボット」の開発が進む現代において、人間が目指すべき「脳の成長」とは何か?脳のプログラムを「道徳」で変える!「道徳の授業」を担当する学校の先生との対話&「道徳ロボット」の研究者鄭雄一教授との対談も収録!
目次
第1部 道徳は幸せに生きる道―仏教と道徳をめぐる対話(仏教は普遍の教え;道徳は人間に不可欠;道徳は「幸せに生きる道」を教える;正しい道徳の見分け方;学校の先生が長老に道徳を尋ねる)
第2部 仏教における倫理とは何か?(仏教とジレンマ(佐藤哲朗)
お釈迦様の道徳とは智慧である(アルボムッレ・スマナサーラ)
質疑応答)
第3部 特別対談 道徳のメカニズムと仏教―アルボムッレ・スマナサーラ×鄭雄一(道徳を科学する;科学としての道徳と、仏教の道徳観;道徳の真髄)
著者等紹介
スマナサーラ,アルボムッレ[スマナサーラ,アルボムッレ] [Sumanasara,Alubomulle]
テーラワーダ仏教(上座仏教)長老。1945年4月、スリランカ生まれ。十三歳で出家得度。国立ケラニヤ大学で仏教哲学の教鞭をとる。1980年に来日。駒澤大学大学院博士課程を経て、現在は(宗)日本テーラワーダ仏教協会で初期仏教の伝道と瞑想指導に従事している。朝日カルチャーセンター(東京)講師を務めるほか、NHKテレビ「こころの時代」などにも出演(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
seichan
2
仏教から説く「道徳」は人間が幸せに生きるための知恵という。そして人間はデフォルトでは不幸になる……我欲に走り人を傷つけ争いあって心醜く荒む……ので、道徳を身につけることで幸福に生きられるようにするというのもわかりみがある。そして道徳を学んだりルールを学ぶよりも自我をなくすほうがカンペキだと。AI研究の人との対話で、「人は仲間だけを人と認識し、敵や知らない者は人とは思わない」ということや、普遍的な道徳と個別道徳(宗教戒律など)についてまぜこぜにしてはいけない、といった話も出てきた。戒律ではなく心を把握せよ。2021/10/01
-
- 電子書籍
- つれづれノート 角川文庫