出版社内容情報
日本の自殺率は、依然として先進国最悪の水準です。自殺せずに済むためには、ひとりひとりが考え方を変えるべき、つまり哲学が必要です。
内容説明
自殺をせずに生き延びるための方法から、自殺をさせない社会を築くための構想まで―現代社会の問題点を総合的にあぶり出し、生きにくい日本社会を変革するための叡智の結晶!
目次
第1章 いま自殺を考えている人のために(死神に魅入られそうになったら;症状と対策―命を救うために;いま自殺を考えている人のための哲学;少し勇気が出たら―自分の身を守る方法)
第2章 いかに社会を変えるべきか(教育―生きる力を培うために;少子化・人口問題;環境問題と食糧;再分配と年金;高齢者と死、医療;働きかた;経済とエネルギー;安全保障)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
六道金一郎
2
こころの病を治すためには、「日常を哲学する」ことが欠かせません。~自分の得心のいく健全な結論を自分で導き出し、問題への距離の取りかた、対処の仕方を決定することが欠かせません。そこに哲学的思考が必要なのです。(P7) 周りに自殺者の心理がわかっている人はほとんどいません。親も先生も友達も不用意に相談すれば、その重さにうろたえて、逆にあなたに説教するか怒るか冷酷になるかが落ちです。死神に取りつかれたときは、専門家しか窮地を救うことができないということを知っておいた方がいいでしょう。(P25~26)2021/02/11
しおから
0
死神は存在する。悪意のある社会によって作られた存在として。死を意識することなしには私達は生について考えられない。逆に言えば、死に向かう人達は生の真性を見ようとしているのだ。それにも関わらず、自殺という行為を起こそうとするのは自分自身のせいではない、死神を作った社会ではないのか。自殺を考えていなくても、どう生きるか、私たちが生かされている社会の構造とは、救いとは何か。哲学の入口の1つとして読んで欲しい作品。2019/02/17
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