サンガ新書
無我の見方―「私」から自由になる生き方

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  • サイズ 新書判/ページ数 217p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784865640106
  • NDC分類 184
  • Cコード C0215

内容説明

「本当の自分」を探し続け、「確固とした自我」を確立しようとする私たち。しかし、お釈迦様は、「自我はない」「一切は無我である」と喝破されました。もともと生命には「自分がいる」という実感があるものですが、だからと言って、「絶対に変わらない自分」があるわけではありません。様々な因縁によって瞬間瞬間に変化する「自分という流れ」があるだけです。この無我の真理を発見することで、私たちは世界の役に立つ人間に成長し、そして、執着をなくし、解脱という自由に近づくことができるのです。―現代人が「無我」を深く理解し、苦しみから抜け出すための必携の書!

目次

序章 私たちはなぜ無我を学ぶ必要があるのか
第1章 「無我」の理解を困難にするもの
第2章 「無我」が理解できない理由―仏教的な見解
第3章 「無我」という真理の発見
第4章 「無我」だからこそ人は善く生きられる
終章 自我論は便利な道具
Q&A 「無我」への疑問に答える

著者等紹介

スマナサーラ,アルボムッレ[スマナサーラ,アルボムッレ] [Sumanasara,Alubomulle]
スリランカ上座仏教(テーラワーダ仏教)長老。1945年、スリランカ生まれ。13歳で出家得度。国立ケラニヤ大学で仏教哲学の教鞭をとったのち、1980年に国費留学生として来日。駒澤大学大学院博士課程で道元の思想を研究。現在、(宗)日本テーラワーダ仏教協会で初期仏教の伝道と瞑想指導に従事し、ブッダの根本の教えを説きつづけている。朝日カルチャーセンター(東京)の講師を務めるほか、NHK教育テレビ「こころの時代」などにも出演(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

玖良やまだ

20
自我を無くすこと。なるほど、読んでみると、そうありたいとは思うけど、この人間社会で生きていくためには、競争も発生する。まして、家族を養っていくための我慢は、必然なんじゃないだろうか。社会的な責任が終了して、一人きりになったら考えてみよう。釈迦という人は、王子でありながら国を捨て、女房子供を捨て出家したのだ。恨んでた人達は居なかったかなあ?バチ当たりだな。2020/01/28

テツ

13
一昔前には自分探しとか宣いフラフラしている、モラトリアム期間を終わらせたくないんだろうなとしか思えない子たちがそれなりにいたけれど、最近あまり耳にしないのは「本当の自分」などという確固とした何かが何処かにあるだなんていう幻想を抱かなくなったからなのかな。この世界は無常。ならばこの身体も思考もその内側に鎮座する自分自身の芯にも確固とした形などなく、うつろい続け揺らぎ続ける不確かなモノの筈。そんなモノに拘り執着するのは愚かなり。流転し続ける万物。瞬間に表れる姿に一喜一憂することのないように。2022/04/08

Taka

11
今まで無我って滅私と同じ意味だと思ってた。「その時その時の流れで、自分は変化する。だから確固たる自我というものは存在しない」という考え方。「諸行無常」という言葉もあるように、人間も世の中もすべてにおいて「普遍的なものはない」というのが仏教の根底の考え方になるのかな。読みやすくて勉強になりました。2016/09/09

Sobbit

8
Kindle Unlimited。精神、肉体、物質は全て変化しており完全ではないため無常である。がゆえに、完全に変化しない精神はないので、自我なんてもんはない無我である。しかし無我と言われても人間は物事に対して執着があるためそんな簡単に無我の境地に至れない。無我の境地に至るには、まず知識として知り、かつ釈迦がやったように考えて実験したり観察(瞑想)したりして、経験することが大切。キリスト教やヒンドゥー教をバッサリファンタジーですねって切り捨ててるのが面白かった(不謹慎?)2021/01/27

いたみん

3
「人類補完計画」とは「自我」を無くすものという解釈だったんだけど、そもそも「自我」はないという前提でお釈迦様は話している点は目から鱗。 そっか、もともと無いのか、ということをするりんと受け入れる状態で読めたから良かった。 全て波と同じ。肉体も波、心も波。全て移ろいゆくもの=無常だから、もともと自我はない。 納得できない部分があったとしたら、そこは深めるポイントなのかもしれない。2020/09/04

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