内容説明
地球上にたった1000頭しか残っていないアムールトラを絶滅からどう救いだすか?!自然科学、人文社会科学の成果を総合し、ヒトとトラの関係、地球環境の未来を考える。
目次
第1章 アムールトラとはどんな動物か(アムールトラのプロフィール;アムールトラの生息地 極東の自然)
第2章 トラ文化(先住民ウデヘとアムールトラ;日本のトラ文化)
第3章 復活なるかアムールトラ(ココアとタイガの物語;ジョーリックを救え;トラを救う施設、トラを護る人びと、トラを育てる施設)
第4章 アムールトラと人間との共存のために(環境教育・学校編―ハバロフスク・パリコフ記念第3ギムナジア;動物への関心を育む:動物園;モスクワ動物園の環境教育;アムールトラを題材にした学び)
第5章 トラの明日が示す人間の未来(トラの生きにくさ;トラが知らせる人間の未来;私たちにできること:アムールトラのために、地球環境のために;動物の権利;生きものの宿命:生きものの世界に調和を!)
著者等紹介
関啓子[セキケイコ]
一橋大学名誉教授、博士(社会学)。ノンフィクション作家。1948年生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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田中峰和
3
アマゾンの密林同様、アムールトラの生息地シベリアの針葉樹林でも、乱開発の影響は地球環境全体に顕著。ロシア極東の先住民族ウデヘは、狩猟民族にもかかわらずアムールトラだけは狩猟対象にしなかった。シベリアの生態系の頂点に君臨するアムールトラを捕獲すると生態系のバランスが壊れることを熟知していたからだ。ネコ科最強最大の猛獣も乱獲と乱開発には勝てないひ弱な絶滅危惧種、人間の欲と都合に振り回される。8種いた亜種も20世紀に5種に減少。カザフスタンから日本にきたリングは種トラとして6カ所に動物園に移動。今や救虎主だ。2018/10/28
sonettch
3
世界最大のトラ、アムールトラに会いに、動物園に行こうと思った。ハバロフスク動物園にも行ってみたい。針葉樹林帯であるタイガとその生態系の保全が重要とのこと。2018/10/21
たけにい
1
最初から最後まで、トラの生態や知識、またそれを扱う社会について書かれている本? 個人的にトラの知識はとても為になって面白かった。また、トラが絶滅危惧種になるにいたった彼らの生態と地球環境破壊の関係は色々と考えさせられる。 個人的にもアムールトラが好きなので作者と色々と共感できた。 難しい内容も多いので、純粋にトラが好きな人におすすめしたい本だ?