目次
プロローグ 平成のはじまりは「写真の終焉」
第1章 「近未来写真」と「私写真」
第2章 「女流」から「女性」へ
第3章 展示への志向
第4章 インディペンデント・シーンの活況―グローバル・ニッチ
最終章 “3・11”が問いかけた「写真家」という立場
エピローグ 「写真の終焉」の完結。そして、はじまり。
著者等紹介
鳥原学[トリハラマナブ]
写真評論家。1965年大阪市生まれ。近畿大学商経学卒業。1991年一般企業勤務を経て株式会社写真弘社と契約。ギャラリーの開設と運営の任にあたる。2000年にフリーとなり、執筆など評論活動をはじめる。テーマは日本におけるさまざまな写真環境の変遷を通して、社会の変化をさぐること。写真教育や展示の企画にも携わっている。現在、日本写真芸術専門学校主任講師、東京造形大学非常勤講師、武蔵野美術大学非常勤講師。2017年日本写真協会学芸賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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スプリント
7
専門外の分野ですが時代を代表する作品は見たことがあった。撮影技術だけでなくデジタルでの修正技術も発達した現在、写真はどこへ向かうのだろう。2022/01/16
gokuri
5
図書館本。大きくわけて、女性の写真家、展示の場の進展、3.11のテーマにそって、おおむね30年の日本の「写真」界を振り返る。やはり絵画に比べると、写真の世界の狭さや、商業的な困難性そして。日常における映像・写真撮影の機器の汎用化、撮影者のハードルの低下が「芸術」としての写真家の存在に影響を及ぼしてきたのだろう。昨今、海外での日本の写真の評価があがってきているとのことだが、発表の場の縮小を含め、デジタル化の社会の中で、あらたな道筋をみつけていくことはととても険しい。2021/11/17