内容説明
彼女の演奏によって、患者の痛みは10~50%軽減し、不安解消の効果は90%近く、看護師の100%が好影響を受けたと回答する。緩和ケア担当医師は「10分間のシューベルト=5ミリグラムのモルヒネ」と証言。介護にたずさわる人、死を前に不安をかかえるすべての人に贈る感動の物語。
目次
プロローグ
幸せな物語
ポール
壁をとおして
ポール―爆発
ハワード
アメリア
父
ディラン
チェロ
ダヴィッド
出会い
居住スペース
ロシア
エスパスの詩人たち
チャイコフスキー音楽院
バレエ・ミュージカル
転機
いつもと変わらぬ日
彼女と彼〔ほか〕
著者等紹介
オペール,クレール[オペール,クレール] [Oppert,Claire]
1966年パリ生まれ、医師とアーティストの家庭に育つ。チェロ奏者、アートセラピスト、作家。1993年チャイコフスキー記念国立モスクワ音楽院を卒業、国際コンクールで数多くの賞を受賞する。並行して、ソルボンヌ大学で哲学修士号、トゥール大学医学部でアート・セラピーの学位を取得。チェロ奏者として、若手の指導にも熱心に取りくみ、現在、ザハール・ブロン音楽院(スイス、チューリヒ)とムジカ・ムンディ(ベルギー、ワーテルロー)でチェロを教えている。1997年からアメリカ人臨床心理士ハワード・ブーテンと共同で自閉症の患者を対象に音楽療法をはじめ、ついで老人ホームの認知症患者のケアに同伴。2011年パリのサント=ペリーヌ病院緩和ケア病棟のスタッフとして採用され、現在はリヴ・ド・セーヌ総合病院の緩和ケア病棟ほかの病院にも活動の場をひろげている。音楽療法士としての豊富な経験をもとに、アートと治療の関係について研究、医学関係の学会などで定期的に講演をおこない、世界各地(スイス、スペイン、イスラエル、カナダ、アメリカ、日本など)を訪れている
鳥取絹子[トットリキヌコ]
翻訳家、ジャーナリスト(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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