出版社内容情報
日本のワーグナー研究の最新動向を伝える年刊誌。特集ではワーグナー作品がピアノ編曲、映画、文学などに与えた影響を明らかにする。日本のワーグナー研究の最新動向を伝える年刊誌。
飯守泰次郎氏ほかが故三宅幸夫氏への追悼文を寄稿、
特集ではワーグナー作品がピアノ編曲、映画、文学などに与えた影響を明らかにする。
『ワーグナーシュンポシオン』は、わが国におけるワーグナー研究の成果やワーグナー芸術にかんする多様な情報を発信する年刊誌。
「シュンポシオン」とは、古代ギリシャで酒を酌み交わしながら行われていた議論のことで、プラトンの対話篇『饗宴』の原題でもあります。
本誌を、ワーグナーについて真摯かつ自由闊達に語り合う場にしたいとの願いが、この誌名にこめられています。
本号では、巻頭に2017年8月に逝去した日本ワーグナー協会前理事長・三宅幸夫氏への追悼文集を掲載。特集は昨年にひきつづき「ワーグナーの呪縛(2)」と題して、リストのピアノ編曲、F.ラングの映画『ニーベルンゲン』、O.ワイルド、W.B.イェイツ、J.ジョイス、T.S.エリオットなどイギリスで活動した「亡命者」たちの文学と「ワーグナーの呪縛」とのかかわりを論じる。バイロイト音楽祭や国内の上演報告、内外の文献紹介ほか最新情報も満載。
■追悼──故 三宅幸夫先生
かけがえのない理解者(飯守泰次郎)
ことばの魔術師(伊藤綾)
音楽の二刀流(佐々木喜久)
三宅幸夫先生追悼(小鍛冶邦隆)
三宅幸夫さんとのこと(池上純一)
まえがき(杉谷恭一)
■特集──ワーグナーの呪縛(2)
ワーグナー=リストのオペラ編曲(上山典子)
映画『ニーベルンゲン』とワーグナー(江口直光)
故郷なき者たちの拠り所─イギリスの「亡命者たち」が求めたワーグナー(高橋宣也)
[連載『ワーグナースペクトラム』誌掲載論文]
指揮の実践と解釈の方策─生産的破壊戦略としてのワーグナーの論争的メンデルスゾーン像(ハンス=ヨアヒム・ヒンリヒセン/吉田真訳)
■エッセイ
ヴァーグナーに魅せられて(今尾滋)
■上演報告
バイロイト音楽祭報告 二〇一七──バリー・コスキーによる新演出《ニュルンベルクのマイスタージンガー》(吉田真)
国内ワーグナー上演 二〇一七──《指環》への執着(?)が目立った一年(東条碩夫)
カールスルーエ歌劇場《指環》チクルス前半の報告(森岡実穂)
■書評
国内ワーグナー文献 二〇一七(佐野隆)
海外ワーグナー文献 二〇一七(フランク・ピオンテク/松原良輔訳)
執筆者紹介
■海外ワーグナー上演 二〇一七(曽雌裕一)
日本ワーグナー協会二〇一七年度活動記録
日本ワーク?ナー協会[ニホンワーグナーキョウカイ]
著・文・その他