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線の音楽

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  • サイズ B6判/ページ数 248p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784865591019
  • NDC分類 760.4
  • Cコード C1073

内容説明

1979年、日本の現代音楽の作曲と聴取に革新をもたらした記念碑的名著、待望の復刊!十二音音楽、総音列音楽、音群的音楽などを「イディオレクト(個人言語)」として退け、「線の音楽」へと歩を進めた作曲家の処女音楽論。

目次

アーティキュレイション
散奏
ジョセフ・ラヴ―芸術の前提についての三日間(美術館で;体験の窓へ;復活;くりかえし―(社会について))
音楽的時間―今日の音楽を中心としたその諸相(音楽的時間;音楽的時間の諸相)

著者等紹介

近藤譲[コンドウジョウ]
1947年東京生まれ。東京藝術大学で作曲を学び、在学中からその作品が注目を浴びた。1970年代初頭に、自ら「線の音楽」と名づけた独特の作曲方法論を提唱し、以後国際的に活躍。2012年、アメリカ芸術・文学アカデミーの外国人名誉会員に選ばれた。国内外の多くの大学で教鞭をとり、講演をおこなっている。お茶の水女子大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

へくとぱすかる

52
アルバム『線の音楽』(LP・1974年)に収録された、演奏時間約9分の「オリエント・オリエンテイション」、その他の曲は、何でもない室内楽に聞こえるが、実は本書を読むと、その思索・方法論は、音・音楽について、まさに基礎に立ち戻って構築していったことがわかる。無音の「4分33秒」(ケージ)、1音の「夢の家」(ヤング)など、極端な実験音楽の意味をふりかえり、作曲という、音(音以前の段階も)への関与自体さえも再検討した結果であった。そのため、通常の音楽論に登場しそうな用語が、ほとんど出てこない異色の音楽論である。2019/12/21

へくとぱすかる

51
前回読んだときには、「グルーピング」「音楽的時間」などの用語の重要性に、あまり気を留めていなかったように思える。音楽の成り立つ前提・既成条件を徹底して見直し、方向性を再構築しようとした試みが、著者の場合は「線の音楽」であるということ。あれは聴き手の方が「グルーピング」をする音楽であった(聴き直してみよう)。調性や和音の「解決」などのルールがなくても音楽は成り立ち、ジョン・ケージのように、作曲家が音のコントロールをしない音楽すらありうる。そこに行きつくまでの音楽史的な思考過程は、こんなに必然性があったのか。2023/06/11

さえきかずひこ

9
短くも緻密な論考と、清冽なポエジーを湛えた随想(というか対話)が収録されており、とても刺激を受けた。なにより素晴らしいのは、音楽というか、この世界に開かれている感じをもたらす文章のセンスである。決してえらぶっていないが、それが該博な知識と深い洞察による認識によって支えられていることもびんびんと感じ取られた。2014/12/30

横丁の隠居

3
元の記事がエピステーメーに不定期連載されたのが1977年からだそうで、1979年に単行本として出た。この難しい(私には)本が2014年に復刊されるというのはすごいですね。またもや哲学の時代がやってきたのだろうか。2019/07/16

tajidanslemetro

1
氏の作曲へのスタンスが丁寧な論理建てでよく理解できた。2021/03/11

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