出版社内容情報
少しずつ近づいていく、二人の物語。
内容説明
公爵令嬢エリナと婚約し、ルベリア王国の王太子となったアルヴィス。着実に距離を縮めていく二人に新たな催し―建国祭が迫っていた。他国から来賓を招いて執り行われる建国祭には、女神ルシオラと契約を果たしたアルヴィスに興味を持つ、スーベニア聖国の女王が訪れることに。さらにザーナ帝国からは皇太子と、同じく神との契約を果たした少女が訪れるという。さまざまな国家間の思惑が行き交うことが予想されるなか、対処を進めていくアルヴィス。一方、学園に戻ったエリナもまた、来たる建国祭に向け、アルヴィスの隣に並び立って支えていく決意を固め―。そうして始まる建国祭。生い立ち故に無意識に避けてきた問題と直面したアルヴィスは、ひとつの決断を迫られる。これはとある王国のお話。ふたりが恋を知り、愛を育んでいく物語。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
蒼
23
近衛騎士から王太子になってしまった主人公。自身は何も変わらないという思いから抜け出る事が出来ないままに、周囲の扱いが変わって行く事に戸惑い慣れることが出来ない。その戸惑いが何かリアルに感じて、つい応援したくなる。そんな彼を支える周囲のかつての同僚達は、読み手にとっても心強い存在となっていった。2025/07/13
すがはら
13
アルヴィス真面目だし不器用だし過去のトラウマに引き摺られてるし。早く先へ進んでくれーと揺さぶりに行きたいところでした。隣国にも何とも考えなしの王族がいたものです。お陰でアルヴィスがようやく腹をくくってくれたのは良かったのですが。乙女ゲームものだけど男性が主役ということで、女神に気に入られるのも危ない事に首を突っ込んで危機を迎えるのもヒロインじゃないのね。結婚に向かって一歩踏み出したし、今後はエリナの活躍も増えると良いな。2021/05/02
尚侍
7
とっても面白かった。全体的に淡々とした作風ですが、物語としてのメリハリが効いているので、淡白ではあるものの短調になっていないのがいいですね。物語の最終的な落としどころが見えないので、このまま主人公とヒロインの関係性を深めていくだけで進んでいくのか、もう少し話が広がるのかがわかりませんが、初巻にあった転生要素が今回はほとんどなかったので、そうした部分まで含めて今後の展開が楽しみですね。2022/08/19
kinta
6
恋愛ものとしても、王太子奮闘物語としても「一歩前へ！」といった感じ。次男坊だった自分や近衛だった自分等々、諸々裏方さんの心情から日の当たる前へ出るマインドに少しずつ変わってくる感覚が心地よい。そしてエリナ嬢に対しても頑張れた！報われてほしい方々ですね。2022/03/07
由貴
4
テルミナはただの美形好きのミーハー女子って感じだから大丈夫だと思うけど、スーベニアの女王といいマラーナの王女といい色々な思惑が渦巻く1冊だった。マラーナの宰相の思惑も気になる2022/12/11
