OVERLAP NOVELS<br> ギルドの新人教育係(自称)

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OVERLAP NOVELS
ギルドの新人教育係(自称)

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  • サイズ B6判/ページ数 473p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784865543506
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報



浜柔[ハマヤワラ]
著・文・その他

むに[ムニ]
イラスト

内容説明

日々の酒代を稼ぎながら、ギルドに入り浸る冒険者カーマセン。彼の日課は、ギルドを訪れる新人冒険者に因縁をつけて絡むこと。幾度となく繰り返されるその行為に、ある者は顔を顰め、ある者は嘲笑い、そして彼女達は困ったように微笑を向ける―。くたびれたその背中が語るのは、老いの悲哀か、男の生き様か。彼の生きた証をここに記そう。「小説家になろう」で話題を呼んだ哀愁と信愛の人間ドラマ、ついに書籍化―。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

しぇん

19
再読。久しぶりに読んだので内容は大分忘れていました。才能がない冒険者で上級になるのを諦めた結果、趣味で新人の教育とか門番を因縁をふっかける風にやる事にした男のお話。面倒見が良すぎるなか、関わった人達が次々追い抜いていって、痛みを覚えながらもそれを続けるのは本当に強い男だったな、と。最後は切なく終わってしまいますが、良いファンタジーでした。著書が別作品が出されてないようなのが残念です2024/01/07

しぇん

17
素晴らしい。酒場で主人公に最初に絡んでくる小物の親父。その男が何を考えていたのか?から生まれた物語。上級冒険者を諦めた力量なので出来る事に限りがあり、喪っていくものも多く全体的に物寂しい物語になっています。最後の事件と、その後の皆。そして、彼女が夢想した幸せに寂しい余韻を味あわせていただきました。あと、これだけ分厚いのに単巻で出してくれた作者と出版社に感謝です。2018/05/25

nawade

13
★★★★★ Web版既読。魔王誕生により危機に瀕した世界でも最前線から離れた町には影響がない。そんな町の冒険者ギルドで酔ってくだを巻く英雄になれなかった中年冒険者の物語。新人冒険者が冒険者ギルドに行くと粗暴な先輩に絡まれるテンプレ。しかし、彼らは本当に因縁をつけているだけなのだろうか?という噛ませ犬側の視点から描いた作品で、テンプレ異世界モノには飽きたという方にこそ読んでいただきたい。作者の強い要望により2冊分を1冊にまとめ単巻完結しているため、大変読み応えある仕上がりとなっている。2018/05/23

真白優樹

10
辺境の街、そのギルドには彼がいた。酔って絡んで、さり気なく背を押す彼がいた。これは輝かしい勇者の物語に非ず。何かを諦め何かを見出し、日々を笑いながら生きている。そんな背中の煤けた男達の、大きな背中を見つめる物語である。絡んで説教して見送って。いつもそこにいて誰かの背を押す男達。最後に儚く散って逝った彼等は何も為し得なかったのか。否、彼等は確かに何かを成し遂げた。何も遺らずとも、彼等が確かに守り、遺したものはある。それが未来を繋ぐ。その生き様は確かに誰かの光だった。そんな淡くて渋い光が愛おしくなるのである。2018/05/27

ささやか@ケチャップマン

7
これは良い小説だったな。冒険者ギルドの冒険者というよくある設定を使いつつ、うだつの上がらないカーマセンという冒険者を通じて、英雄ならない凡人の範疇にある人間の人生でも意味や価値があり歴史に跡が残るということを書いていて、非常に私好み。彼の人生は絶対に無駄ではなかったのだと思うと感動すらする。2024/06/08

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