出版社内容情報
穴の仕掛けを使って友達に対する「思いやり」や「わがまま」を表現。見開き左側のギザギザの穴は友達と仲が悪くなると亀裂が大きくなり、見開き右側の木の幹の形をした穴は友達への思いやりを大切にすると成長するように作られており、仲の悪い子どもたちは思いやりの画面へと導かれます。木の幹は友達と大きな輪を作れるほど太く大きく成長し、子どもたちの心の揺れにやさしく語りかけてくれる絵本となっています。
内容説明
「あっちいけ」とか「きらいだー」とかいったらどうなる?ふたりのあいだにみえないギザギザができちゃう。「いっしょにあそぼう」とか「こっちへおいでよ」とかいったらどうなる?ふたりのあいだにたのしいことがうまれる!子どもたちの心の揺れに優しく語りかけるしかけ絵本。
著者等紹介
テッケントラップ,ブリッタ[テッケントラップ,ブリッタ] [Teckentrup,Britta]
ドイツ・ハンブルク生まれ。ロンドンのセントマーティンズ・カレッジ・オブ・アートで学ぶ。児童向け作品多数。夫と息子とベルリンで暮らしている
木坂涼[キサカリョウ]
詩人、児童文学作家、翻訳家。詩集、エッセイ集のほか、創作絵本、絵本の翻訳も多数手がけている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yomineko@ヴィタリにゃん
65
ベルリン在住の絵本作家さん。どうしたら大きな木みたいになれるのでしょうか。それを楽しく仕掛け絵本で教えてくれています。ひとつひとつ丁寧に。ページをめくると驚きがあります。2023/10/05
モリー
60
人の間に生じた諍いは、亀裂が大きくなりすぎれば、もはや修復不可能だと思っていました。大きな溝の出来てしまった相手とは、仲直りなど出来ないと思っていたのです。しかし、それは思い込みだったのかもしれません。この絵本はその思い込みを打ち砕きました。この仕掛け絵本には、切り抜かれた部分があります。同じ形の切り抜きが、左のページでは深く大きくなる亀裂として、右のページでは大きく育つ木として見えるから不思議です。木は優しい心の象徴でしょう。大きな木には、鳥や蝶、リスやウサギも楽しそうに集い、周囲には花が咲いています。2023/08/13
とよぽん
49
子供同士のかかわり方をやさしく諭している。木の幹の仕掛けが一話全体を貫いてほどこされ、説得力を揺るぎないものにしている。肌の色、髪の色、様々な子供たちが登場している。2020/07/11
Kawai Hideki
48
表紙の絵柄はほのぼの。でも、なかなかビターな内容の絵本。人間関係の中で育まれる「信頼」を木の成長に例える。木の幹の部分が切り抜きになった仕掛け絵本にもなっている。右ページでは、「いっしょにあそぼう」から始まる、人間関係の順調な発展が、木の成長と共に描かれる一方、左ページでは「あっちいけ」で壊れていく人間関係の悪循環が描かれる。右ページがうまくいけばいくほど、左ページの分断の溝は深く大きくなっていく。最後に救いのページはあるのだが、それを素直に信じられないオトナになってしまったな…。2022/01/16
ヒラP@ehon.gohon
33
気持ちの木は、知らず知らず大きく育っていくんだね。できたら幸せな大樹を育てたいね。2020/11/26
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