内容説明
どのように、「自明であること」を疑い、「わからなさ」を解きほぐし目前の世界を自身の側へと近づけていくのか。
目次
呪術について―『藝術とはなにか』より
ポストメディア時代の映像
ポストメディア時代の映像2・対話編
朝を磨く
曽根つき子さんのくらしとはなし―“あったること”として話を聞き、“あったること”として話を語る
理解困難句ベスト3―放哉のわからない句で考えた
からだ・ふく・せくしゅありてぃ
うた
山サーフィン
イイボク、ワルイボク、ツバメ
どんどん見る
2007年初場所から2014年初場所までの私と相撲の話
能楽と玉乗り
わからないことにわからないまま正確に…
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ひろみ
2
この本においては、必ずしも素人臭い、というのは悪口ではないはずだが、コンセプトと内容の間に窺える印象がちぐはぐでいちいち気になる。収められた対談にしても、対話を読み物にまで仕立て上げられていなくて、内容になかなか入り込めない。優秀な編集者が携わればもっと素晴らしい本になる気がするのにもったいないな。ポストメディア時代の映像は面白かった。2014/05/24
メラニーちゃん
1
メディアは過去のもの、今の状況にはまだ名前がついていない。という対話から、 詩と、森永邦彦さんと鷲田さんの対談と、写真と、アートと。メディアテークのあわいを家でも味わうことができるなんて、このミルフイユという本は凄い。 わからないものに惹かれるのはもともと赤ちゃんの時から備わっている人間が持った性質だと思うから、持ち続けます。私はわからないものにずっとときめくのです。2022/05/26
aof
1
おもしろかったー。こんなテーマで本を出せるなんて素敵すぎる。わからないことに関わりたい人は今の日本にどれくらいいるんだろう。 鷲田さんの「ないものがないという二重否定」という感覚は本当に大切だと思う。 情報量が多すぎて、目の前に「ある」ものばかりに行ってしまうけど、ここに「ない」ものはなんなのか、なぜ「ない」のか、私はやっぱりそっちを考えたいなぁ。2018/09/27
かみのけモツレク
0
誘引力がすごくて買ってしまった2015/08/05
林克也
0
こんな面白い企画を実施し、それを基に本を発行するなんて、さすがはせんだいメディアテーク。震災前に1回だけ行ったことがありますが、その時の、館内を隅々まで廻ってワクワクドキドキした思いがよみがえりました。佐藤雄さんの「朝を磨く」、上質の短編小説、とても良いです。そして、巻末の鷲田先生の文。さすがです。しっかり触発されました。2014/07/02