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内容説明
インスタ映えする誕生会を開きたい―リア充アピール代行、余命幾ばくもない父に孫の顔を見せたい―赤ちゃんレンタル、子供の父親になってほしい―レンタル家族ほか。お望み通りの“演者”を派遣します。
目次
レンタル家族―友人から“父親役”を頼まれて。「お受験失敗」経験からのスタート
レンタル家族―子供の不登校の克服には「父親」が必要
レンタル家族―家族より強い絆を手に入れた！？子どもに父親代行がバレたケース
リア充アピール代行―インスタ映えする誕生パーティを開きたい
リア充アピール代行―アフィリエイターとラスベガス豪遊３泊４日で３００万！
ファン代行―グラビアアイドルの苦悩。サクラを使ってイベント会場にお客を
身辺調査―疑惑の検証。「逆ナンカフェ」を利用する彼女
たくさん食べる人レンタル―摂食障害の女性と牛丼の特盛り
愚痴聞き代行―小６の息子がゲイかもしれなくて
友人代行―母親に同性愛者だとカミングアウトしたい〔ほか〕
著者等紹介
石井裕一［イシイユウイチ］
１９８１年生まれ。介護福祉士、広告代理店勤務などを経て２００９年、ＩＴ企業を経営するかたわら代行・代理出席サービス「ファミリーロマンス」を創業（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
香菜子（かなこ・Kanako）
37
人間レンタル屋。石井祐一先生の著書。お話相手をレンタルしたり、買い物を代行してくれる人をレンタルするのはわかるけれど、結婚式の出席者の代行者をレンタルしたり、リア充をアピールするためにレンタルしたりするなんて驚き。そこまでして自分を着飾ったり見栄を張ったり自慢したりするのは何のためなのかな。でもそれで満足感や幸福感を得られるのならそれも必要なことなのかも。2019/09/06
hatayan
35
クライアントの要望に応じて望みどおりの人間を派遣する「人間代行」のビジネス。プロとして本物よりも本物らしく場を演出し、最後まで嘘を突き通す。 披露宴の出席者、リア充をSNSで演出する友人といったライトな案件から、自殺願望者の話を聞く友人、依頼者が亡くなった後別れた息子を最後を見送りに立ち会わせる葬儀の代行といった、人の絆に深く立ち返る案件まで幅広く紹介。 人はそれぞれ表にはできない事情を抱えている。一見突拍子もない要望に耳を傾け、叶える人たちが確かに存在している。 読後不思議な気分にさせられる一冊でした。2019/06/21
Ｋ１
12
人間関係もお金で解決ーできることもあるし、それだけじゃないこともある。簡単に割り切れないし、切り捨てられるものでもない。知らないままでいた方が幸せなのか、でも、知っておいて欲しいと思わなくもないー正解があるわけではないから。2021/08/29
arisaka
9
自分貸します。 日常に自分以外の「誰か」が必要になる状況での人材派遣を請け負う著者による依頼の実例エピソード。披露宴の客代行、地下アイドルのファン代行、リア充パーティーの客代行、果ては長期に渡る父親代行とか、世の中ニーズがあればなんでもビジネスになり、そのビジネスの中にも情が絡んでくる。世の中は広くて切なくて面白いなあ。2019/12/17
まめ
9
人間レンタルサービス会社の社長が、実際にあった依頼を紹介している本書。レンタル期間は、長くても数週間程度だと思っていたが、半永久的なレンタルもあると知り驚いた。石井社長のことを自分のお父さんだと思っているお子さんが、全国に何人も居るそうだ。承認欲求を満たすための軽い依頼から、病気や死が理由のヘビーな依頼まで様々。誰にも漏らさずに嘘をつき通すというのは相当の精神力と覚悟が必要に違いない。赤の他人にこそ打ち明けられる話があるように、赤の他人だからこそ自分をさらけ出して依頼できることもあるのだろう。2020/05/17
