出版社内容情報
全ては私たちの未来のために。
ガラスの花と壊す世界の脚本:志茂文彦が織り成すアナザーストーリー。
さまざまな世界が交差する物語。普通の高校生男子・藤堂代介(とうどうだいすけ)は、ある劇場アニメを観た帰りに、二人の少女と出会う。
少女たち はドロシーとリモと名乗るが、それは代介が先ほど観た劇場アニメの登場人物の名前だった。
また別の世界では「私」がとある少女と二人でひっそりと洋館で暮らしていた…。
劇場アニメーション「ガラスの花と壊す世界」の舞台で映画本編では語られていないリモ、デュアル、ドロシーと様々な人々が織り成す【もうひとつの物語】。
志茂文彦/ポニーキャニオン
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
T.Y.
4
高校生の藤堂代介の前に、空からドロシーが降ってくるところから始まる、デュアルとドロシー、リモの3人が様々な世界を巡っていた時に挿入される映画のサイドストーリー。デュアルが姿を消してたりと意外に激動。代介がドロシー達の登場する映画を観た直後から始まることからも分かる通り徹底してメタだが、ある意味で仮想世界という題材に相応しいと言うべきか。仮想世界の「外に出る」ことは叶わない存在と制作者との接触を追究した点も興味深い。雰囲気は映画とは大分違うし、文体も脚本家的だが、リモの補足設定等もあってそれは良かったかな。2016/02/19
ron
1
映画の脚本家によるスピンオフノベル。デュアル達が三人で世界を巡っていたころに遭遇していたかもしれない事件。強迫性障害に悩む少年。顔と記憶を失った『私』。そして二人の科学者と、異なる視点をザッピングして進行するメタフィクション色の強い内容でした。新宿バルト9から始まるぶっ飛んだ構成が楽しい。色々仕掛けがあるのでデュアルがなかなか登場しないことにやきもきさせられたり。ドロシー達が主役じゃないのでアニメとは雰囲気が違いますが、マザーやリモの誕生経緯など本編の疑問をいくらか補完する要素もあってよかったです。2016/02/11
たけしんぐ
0
いやまさに公式でこーゆースピンオフを出してくれるのを待ってたわけだけど如何せん中身が…って感じでモヤモヤしてるけどめげずにこれからもだしてほしいですいやとことどころ面白いギミックはあったんだけど大筋があれだったのでもっと世界行脚のひとつをクロースアップするとかをやってくれるのを期待してます!2016/04/03