内容説明
甲子園に行けず、弁護士になれず、じゃない方芸人になった僕はフィンランドで泣きながら踊った。お笑いコンビ・ティモンディ前田、初の幸福探求エッセイ。
目次
第一章 自意識過剰の僕ができるまで(人生の終わり;人並みの人生を知る;モラトリアム;もう一度、夢を見てもいいかもしれない)
第二章 始まりは高円寺にて(社会の底辺;再起;貧困生活を極める;光の先にあるのは)
第三章 芸能魔界で〓けども(心身ともに赤信号なり;幸せへの試行錯誤;不幸の引き算;幸せの国、フィンランドへ)
第四章 僕と出会うまでの7500キロ(おかしいのは僕だけ;ラストダンス;現地人になる;過去の自分との別れ;我が国、我が精神、我が命)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みっこ
18
いつも聴いてるpodcastをきっかけに知ったティモンディ前田さん。簡単な経歴は知っていたものの、改めてこんなに波瀾万丈とは。そしてなんだかずっと辛そう。レギュラー番組を持ち名の知れたテレビ番組に出演して、順調にお仕事されているはずなのに。一般的に考えすぎる人は行動が鈍くなり、行動力がずば抜けている人はあまり考えずに動くイメージだけど、前田さんは両方全力。そりゃ消費カロリーすごいよなと思う。どうすれば幸せになれるのか考え抜いた結果、世界一幸せな国と言われるフィンランドへ行くことに。→コメントへ2025/05/30
きたさん
7
済美で甲子園直前まで行ったこと、身体能力テストで全国1位になったこと、大学院に進学していたこと、読書家であること…など前田さんのティモンディの「じゃない方芸人」ではないエピソードを知っていたので、これほどまでに自己肯定感が低いことにとにかく衝撃を受けました。高校時代に素敵な出会い方をした本の影響があるのか、文章の折々に森見登美彦っぽさが感じられ、エッセイ集ではあるものの、純文学のような趣も感じられたのが印象的でした。内容が切実すぎるので、ある程度心身に余裕があるときに読んだ方が、得るものが多い気がします。2025/05/20
明香
2
文章表現がおもしろく、すらすら読めました。高岸さんはポジティブ、前田さんはネガティブ思考なのね。それでもって、妥協するということをしないから、辛い思いもしちゃうんだろうな…。 前田さんがますます、好きになったし、応援したくなりました。てか、応援します。2025/04/15
フジ
2
何度も読み返す本になるんだろうなと思った1冊。天てれ楽しく見ているけど、前田さんの心身ががそんなことになってると思わなかった。幸せは引き算。何かを消費する必要なんてない。肝に銘じよう。2025/03/25
なー
2
お笑いコンビ「ティモンディ」の前田さんがご自身の事を描かれた作品。お笑い芸人さんの本を何冊か読んだ事があるけれど、断トツでつらそうだった。才能はある、技術もある、努力は当たり前のように死ぬ直前まで努力している。一般的にいう『成功者』になったし、お金もある。それなのに…。自分の居場所を見つけるのって難しいよね、と読後にポツンと思った。こういう自分に厳しくてひたむきな人が何かに入れ込むと凄い事になってしまうから、変な集団とか詐欺に巻き込まれたりしないといいなと余計な心配もしたりして。2025/03/25