内容説明
19世紀末の大自転車ブームを支えた植民地下コンゴのゴム農園、第二次ボーア戦争でイギリス軍を苦しめたボーア軍の自転車部隊、タイタニック号とともに海に沈んだ2台のエクササイズ用バイク、社会主義者グループが組織した最初期のサイクリング・クラブ、26インチホイールをそのまま現代アートにしたデュシャン、権力を掌握したヒトラーが最初にした「ドイツ自転車連盟」の解体、自転車で国土を走り回るブータン国王、2027年、自転車市場は800億ドルに達するだろう。世界の自動車は10億台、自転車はその2倍。
目次
プロローグ 月の世界へ
序章 自転車の惑星
第1章 自転車の窓
第2章 洒落者の馬
第3章 自転車というアート
第4章 もの言わぬ駿馬
第5章 自転車狂時代 一八九〇年代
第6章 バランスの妙技
第7章 脚のあいだの悦楽
第8章 凍てつく大地
第9章 山間の王国
第10章 停まったまま全速力で
第11章 アメリカの海から海まで
第12章 荷を負う動物
第13章 ぼくの自転車遍歴
第14章 墓場
第15章 大衆運動
著者等紹介
ローゼン,ジョディ[ローゼン,ジョディ] [Rosen,Jody]
1969年生まれ。ジャーナリスト、著作家。ブルックリン在住
東辻賢治郎[トウツジケンジロウ]
1978年生まれ。翻訳家、建築・都市史研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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JF1RLN
1
いわゆる「よくある自転車本」とは趣が異なる。自転車を通して社会情勢や文化を語るといった体。なのでヨーロッパ偏重にならず、アジアやアメリカも取り上げている。ちょっと厚いので読むのに少し気力を要しました。2025/03/23
Go Extreme
1
ヴェロシペード流行と社会的影響: 時間貸し・練習用場所も増加 文化的背景ーロシアとの対立 社会的意義ー一般市民も参加 ジョージ四世と洒落者: 貴族階級の象徴 社会の変容ー洒落者→文化と芸術へ影響 自転車の美学とデザイン: アートとしての自転車 デザインの重要性 ダニーの成長とトライアル文化: キャリア選択ー自転車メカニック トライアルの探求ーフック習得・挑戦 自転車と性の文化: 自転車ポルノ台頭 フェミニスト的視点 冬のサイクリング冒険: エクストリームサイクリングースリルと栄光追求 中国の自転車文化2025/01/28