内容説明
2015年国際女性デー、中国で痴漢反対のステッカーを配布しようとし、逮捕された5人の女性がいた。なぜ独裁者は、武器を持たない彼女たちを恐れたのか?独裁者(習近平)が指導する家父長制的権威主義国家は、性暴力をゆるし、女性たちを「産む機械」に貶め、その自由を奪ってきた。逮捕、勾留、脅迫、検閲、暴力。政府による抑圧が強まるなか、フェミニストはどのように声をあげ、行動したのか。その声はやがて、政治的表明を避けていた女性たちをも動かしてゆき…。独裁者も恐れた、フェミニストたちの姿を追う。
目次
序章
1 中国の女権五姉妹
2 インターネットとフェミニストの覚醒
3 拘束と解放
4 あなたの体は戦場だ
5 精衛填海
6 フェミニスト、弁護士、労働者たち
7 中国の家父長制的権威主義
8 全女性たちの歌
著者等紹介
フィンチャー,レタ・ホング[フィンチャー,レタホング] [Fincher,Leta Hong]
アメリカのジャーナリスト、フェミニスト、作家。現在、コロンビア大学ウェザーヘッド東アジア研究所の研究員。ハーバード大学卒業、スタンフォード大学修士、清華大学でPh.D.取得。中国についての報道に寄与したとして、シグマ・デルタ・カイ賞を受賞している。『ニューヨーク・タイムズ』『ワシントン・ポスト』『ガーディアン』など各紙に寄稿。本書Betraying Big Brother:The Feminist Awakening in Chinaは、アメリカの雑誌『ヴァニティ・フェア』『ニューズウィーク』などでベストブックの一冊(2018年)として選ばれた
宮〓真紀[ミヤザキマキ]
スペイン語圏文学・英米文学翻訳者。東京外国語大学外国語学部スペイン語学科卒
阿古智子[アコトモコ]
1971年大阪府生まれ。東京大学総合文化研究科教授。現代中国の政治・社会変動、人権問題、知識人や市民社会の動向を研究している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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