出版社内容情報
同時代の歌人100人による100通りの「雪」のうた
そのなかに自分が入っているようなギターケースの黒革に雪
‒‒‒‒‒‒小島なお
アラビアに雪降らぬゆえただ一語サルジュと呼ばれる雪も氷も
‒‒‒‒‒‒千種創一
人が嫌いで人が好きだな降る雪に手を差し伸べてしまう感じに
‒‒‒‒‒‒岡野大嗣
雪まみれの頭をふってきみはもう絶対泣かない機械となりぬ
‒‒‒‒‒‒飯田有子
さようならが機能をしなくなりました あなたが雪であったばかりに
‒‒‒‒‒‒笹井宏之
雪よ わたしがすることは運命がわたしにするのかもしれぬこと
‒‒‒‒‒‒雪舟えま
内容説明
同時代の歌人100人がうたった100首の“雪”の短歌アンソロジー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シナモン
111
書店で一目惚れ😍さまざまな雪の情景を思い浮かべながら一首一首楽しんだ。シンプルな装丁もたまらなく素敵✨💘東京のひとはしらないだろうけれど雪はときどきひかるよ、青く2025/01/09
けんとまん1007
48
雪。北陸に住む者として、雪の存在は身近なもの。雪にも、いろいろな表情があることを、身をもって感じ取っている。そんな雪の描き方の豊かさに、とてもいい時間を持てた。雪は、厳しくもあり、美しくもあり、優しくもあり、冷たくもあり、温かくもあり、醜くもあり、突き放されることもあれば、守ってくれることもある。そんな雪は、無くてはならないものでもある。2025/03/18
練りようかん
13
100人100首のアンソロジー。特に心を掴まれたのは木下こう「鳥の絵のくすり箱からとりだして雪の匂いの目ぐすりをさす」。どんな匂い?いや、意外と似てるかもなど、あとから匂いを探る感覚にしばらくはまった。くすりとぐすりが鳥のかわいさによるクスッと点薬のグスッに思えて仮名遣いも良い。また、漢字と平仮名で形が変わるのがよくわかり、情景をより浮かばせた辻聡之「ふれた途端雪はゆきへと輪郭を失い言葉もたざる水よ」も印象深い。新しい出会いが楽しく、巻末の著者紹介で興味ひかれる歌集が増えありがたい機会となった。2025/01/27
まぁみ
12
海よりも月よりも雪が好みでした。本当に素敵な歌ばかりで、たまらなかった。宝物です!2024/12/11
ざるめ
10
ぼへ〜っと読んでいるとハッとする うた がある(゚д゚)!歌人を見ると好きな人で「やはり!」と嬉しくなったりする(*^^*)巻末の著者紹介が素敵だわ(ノ´∀`*)私の目にはちとツラいけど(+_+)2025/04/24
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