内容説明
本物のロックを聴く。ルーツ・ロックやボブ・ディランのバックバンドというイメージを覆す、日本初の本格的ザ・バンド論。映画『ラスト・ワルツ』のシーン別徹底解説付。ロック写真家ウイリアム・ヘイムス氏がコンサート「ザ・ラスト・ワルツ」で撮影した幻の写真24点を収載!
目次
1 いつの日か、ロックはザ・バンドのものとなるだろう(どうしてぼくは「ザ・バンド」を聴いているのか;ザ・バンドは「ロックバンド」なのか;来たるべきロック『南十字星』;ザ・バンドをどう聴くか;ザ・バンドを読む ほか)
2 もう一度『ラスト・ワルツ』を観るために(われわれのアメリカはまだ発見されていない;ミュージカル映画『ラスト・ワルツ』;『ラスト・ワルツ』に至るまで;「ラスト・ワルツ」とは何か;映画『ラスト・ワルツ』のシーン別徹底解説&おすすめのアルバム)
著者等紹介
池上晴之[イケガミハルユキ]
1961年、東京都生まれ。慶應義塾大学文学部仏文科卒。批評家。編集者として35年以上にわたり医学、哲学、文学をはじめ幅広い分野の雑誌および書籍の制作に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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kinkin
78
音楽といえばほとんどジャズを聴いてきた。そんな中、ザ・バンドを聴いた時 なんだかいい感じだった。このバンドのことが 気になったので読んでみた。アルバム「南十字星」と映画「ラスト・ワルツ」について書かれていた。ザ・バンドの技巧云々は楽器ができない私には言いようがないが キーボード2名にギター、ベース、ドラム。変わった編成、でも55年くらい前という 古さを感じさせない音に聞こえる。YOUTUBE MUSICに 多くのアルバムを登録。メンバー全員もうこの世にいないが、彼らの歌は英会陰に残ると思う。 2025/05/07
Takaharu Yanagida
3
初めてザ・バンドを聴いたのは高校一年生の時だった。聴いたアルバムは、すでに名盤として名高い『Music From Big Pink』だった。その時代のザ・バンドは、ルーツ・ロック、カントリー・ロックという位置付けで評価されていた。言い換えれば、激動の60年代後半の社会、ロック・シーンの渦中で、原点回帰を目指した素朴なロック・バンドというのが一般的な捉え方だった。 そうした過去に一般的だった評価を覆す批評の一つとして優れた一冊。2025/02/10
加藤 勤
2
先日、ザ・バンドのメンバー、ガース・ハドソンさんが亡くなりました。これでザ・バンドのメンバーはすべて鬼籍に入ったということです。とは言え私も、たまたまのご縁でこの本に出合わなければザ・バンドのことは全く知りませんでした。音楽に疎い私でも、今の時代はYouTube を使えば、すぐにザ・バンドの曲を聴くことができます。試しに「Jupiter Hollow」という曲を聞いてみていただけば 感想の全文はhttps://ameblo.jp/bookstama/entry-12883769350.html2025/01/25
淺野 昌規
2
In Memory of Fukuda Kazuya (【追記】278ページから)2024/12/12
方々亭
2
昨年2023年、ザ・バンドのギタリストでありコンポーザーであったロビー・ロバートソンがなくなった。これで存命のメンバーはキーボーディストのガース・ハドソンだけになってしまった。そんな、過去の一バンドに過ぎなくなってきてるこの時代に、熱いザ・バンド愛に溢れた読み物を読めるのは幸せという他ない。2024/11/27