感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
羊山羊
18
ミソジニストや気候変動懐疑論者など、色んな過激派に体当たりで潜入して対話した著者のルポルタージュ。著者があぶり出した過激派の特徴の1つに1.グローカル化2.メッセージの内容ではなく、情報のフローや誰が伝えたか、情報が人に与える情動こそが大事とする点だ。特に2、の部分については、以前読んだ「フェイクニュースを科学する」でも指摘されていたが、フェイクニュースは事実よりも早く、遠く、幅広く広がる。その下支えのために、過激派の人々は積極的に集まり、話し合う。→2024/10/08
Aster
17
微妙 笑2024/10/24
ポルポ・ウィズ・バナナ
3
日本に反ワクやQやZが蔓延ってんのを見て、まともな人なら「嫌だなあ怖いなあ」と感じていると思うんですけど、欧米も同じ状況でなんなら日本はマシなので(良いのか悪いのか微妙だけど)ちょっと安心した。陰謀論者全般に当てはまるけど「いや貴方達は特別な情報にアクセスして真実を知った人達なとではなく、同じ何かに騙されてる凡庸な存在ですよ…」となれるのでそういうのにモヤってる人は読んで欲しい。ちなみに各種陰謀論には重なる部分が多々あり、ベン図の最も重なるところにあるのは「白人至上主義」と「反ユダヤ主義」2024/08/12
ちり
2
“進歩的リベラリズムを敵視する人びとは、理屈のうえでは言論の自由の名のものに活動する。とはいえ現実には、開かされた議論を叩き、異なる意見を持つ人間を黙らせようとする。急進的に退行したムーヴメントは、物議をかもす運動を正当化すべく、理屈のうえでは自らの権利を引き合いに出す。とはいえ現実には、最も基本的な人権の保障を実現してきた奇跡ー人種・宗教・ジェンダー・性的指向にかかわらず、人びとの機会の法的・道徳的・政治的平等を達成してきた過程ーを帳消しにしようとする。”2024/09/04
マヌタ
1
なぜ過激主義が主流になってきたのか。その背景には「正しさ」を更新していこうとする社会に対して、こぼれ落ちてしまった人々の反動があるのだろう。そうした人々がインターネットを通じて簡単に結束できる。するとあっという間に主流となって大きな力を持つ。そんなことを考えさせる一冊だった。2025/03/25