内容説明
語彙力失いがちオタクに贈る、推し短歌の心得。その1 原作を知らない人が読んでも短歌としてよいものを作る。その2、言葉を借りすぎない。その3、余白・言わないことを作る。特別巻末付録「推し短歌会、やってみた!」劇団雌猫(ひらりさ&もぐもぐ)睦月都(歌人)が参加!
目次
第1部 とりあえず詠んでみたいオタクのための推し短歌チュートリアル(チュートリアル 「推しの瞳が綺麗」で詠んでみる;基本ルールを覚える;推し短歌三原則;「主体」を設定する;推しから離れる、推しを降ろす;無機物になって詠んでみる;自分の言葉を選ぶ)
第2部 じっくり詠んでみたくなったオタクのための短歌の技法(言葉の合成獣を作る;動詞は三つまで;かな遣い・言葉遣い ほか)
第3部 詠めるようになったオタクのための創作の深め方(短歌を読む Yes,イメ短歌;短歌を読む Not onlyイメ短歌but also評;日常から歌を作る ほか)
巻末特別付録(推し短歌会、やってみた!;短歌ビギナーのためのブックガイド)
著者等紹介
榊原紘[サカキバラヒロ]
1992年愛知県生まれ。第2回笹井宏之賞大賞受賞、第31回歌壇賞次席。2020年8月に第一歌集『悪友』を刊行。短詩集団「砕氷船」の一員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
瀬々
5
推しに関する短歌を作りたい人にはもちろん、そうでなくても短歌のルールについてもわかりやすくとっつきやすく書かれていたように思えます。特に好きな歌人は浮かばないのですが、色々読んで開拓していくのがとても楽しそうに感じました。2023/11/26
駒場
4
「推し尊い」とか「推しの脚が長すぎて股下に住めるわ~」とか「世が世なら国を傾けてた」とかオタクはすぐ言うけど、もうちょっとそれを独自の言葉で表現してみない!?そう……短歌でね!という本。それなりの賞をとってきた著者、かつ「相聞=男女の恋愛」ばっか読まなくてもいいんだよという歌集を出した著者でもあるので、オタクもある程度信頼して読める良い本なのではないか。短歌のルール解説から、そもそも推しを詠むって何をとっかかりにすればいいの?というところまでフランクに解説してくれる。入門として結構いいのでは2023/10/29
garyou
3
「推しと呼ばれる存在がいたら世の中もっと楽しいだろうなあ」と常々思っていたら、「こんなに楽しくおもしろい世界があるんですよ」という本に出会った。この本だ。オタクは連想が得意という話もあるし、短歌とか向いているんだろう。特に「一番いいたいことはことばにしない」というあたり、オタク向きなのでは。ひとつだけ、短歌や和歌のことはよくわからないけれど、本歌取りは新古今とかから例を持ってきてもよかったんじゃないのかなあ。「オタクは引用が好き」という水玉螢之丞のことばを思い出した。2023/11/21
もち
2
短歌のことをもっと勉強したくて、身近なものから学ぼうと思って手にした本です。 短歌のことを丁寧に1から説明しているので、とても分かりやすく、また、自分の好きな漫画で説明されるとそれだけで嬉しくて、楽しく学ぶことが出来ました。 表現の仕方の説明では、同じ首の単語の表記を変えたりして2首並べて比べてあるものがあり、それによって印象が変わるというのがすぐに分かりました。 限られた音の中で、自分の感情をどんどん細かくしていくと、1文字でも無駄にできないという短歌の面白さを知ることが出来ました。読んで良かったです。2024/01/26
skr-shower
2
短歌、楽しいよ!と誘われている。技法や作り方、鑑賞法も色々。巻末の推し短歌会が楽しい。2023/12/26