内容説明
「チンタ・ナイ(心配ない)」を合言葉にベンガル文化を駆け回る!映画『タゴール・ソングス』監督による爽快な冒険記。
目次
少女ササキ、天竺をめざす
このうえなく「甘い」ベンガル語
やさしくてしあわせな「食べさせられ放題」
チケット・トゥ・リクシャライド
永遠のタンデムパートナー
言語の迷宮から映画の森へ
歌物語は今日も生まれる、ベンガルラップ・ヒストリー
家を飛び出す女たち
合言葉は「チンタ・ナイ(心配ない)」。ダッカ国際映画祭
歌はベンガルの歴史を忘れない〔ほか〕
著者等紹介
佐々木美佳[ササキミカ]
福井県生まれ。映画監督、文筆家。東京外国語大学言語文化学部ヒンディー語学科卒。2020年、初監督作品であるドキュメンタリー映画『タゴール・ソングス』を全国の映画館で公開。2022年には『タゴール・ソングス』(三輪舎)を刊行し、文筆家としての活動もスタートする。現在Satyajit Ray Film and Television Instituteの映画脚本コースに在学中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
チェアー
8
言葉を学ぶ、言葉を知るということは、単に意思疎通ができる手段を得るだけではなく、そこの土地に生きてきた人々と自分が少しずつ混然としていくこと。知らないうちに相手の言葉で考えるようになり、自分の頭で考えたことなのか、相手の頭なのか分からなくなっていくこと。それが、言葉を知るということなんだな。2023/08/19
yoooko07
1
それでも私たちは変化の一滴となり、それぞれの世界で行動することができる(p108)平和なかたちで他者同士が出会える土台(p163)「バイリンガル」というと、例えば日本語と英語が、別々の箱の中に入っていて、両者が完全に別々に存在している状態をあらわしている。しかし、「トランスランゲージング」の概念は、言語間に明確な仕切りがなく、ひとつの箱の中に言語リソースが一緒にまとめられている状態をしめす(中略)。そのおおらかさは、南アジアで広く共有されている「ジュガール」という概念と似ているなとも思う(p177)2024/04/10
あきこ
1
このベンガル人という感覚が難しい。インド人じゃダメなのか。タゴールの魂はベンガルという場所が大切なのか。インドの多言語と州による文化の違い、イギリス統治の歴史など色々知らないことばかりであった。しかし知らなかったことに気づけたので、そこは前進である。来月インド旅行に行くが、この作者にお会いできるらしい。本当は映画「タゴールソングス」も観ておきたい。2023/10/17
kokekko
0
「タゴール・ソングス」の作者の本。読むのは二冊目。もう少しタゴールのことにフォーカスした内容になるかと思っていたが、今回は旅の記録、旅の心得など、もっとライトな内容のエッセイだった。でもこれでベンガルやタゴールのことを知る人が増えたらいいな。とても好きな詩人だ。2024/07/09
naomi
0
友人!の著書。自分はインドに馴染みはあるけどもベンガルという括りでの経験はとても限られていた事に気付かされ、いつかその豊かな文化や人に触れてみたいと思った!語学を学ぶうえでの悩み、喜び、とても共感できて、しあわせな気分になった。2024/05/05